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ーIN学校ー
お昼休みのこと、私はいつも通り裏庭で親友と話しながら弁当を食べていた。
親友の右手側には、彼女の大好きな転生モノの漫画が置かれていて。
友人A「それでね！？このキャラがさ〜！めっちゃ強い訳！」
『本当転生モノ好きだよね〜』
友人A「あの爽快感が最高なわけよ！例えば______」
そう言いながら身振り手振りでマシンガントークを繰り広げる友人A。
自分はあの乙女ゲームを除くとするなら確かにファンタジーモノは好きだが、流石に友人Aには勝てないな、なんてぼんやりと思う。
転生、憧れではあるが巻き込まれるのは少し抵抗がある気がする。
言ってしまえば転生とは困惑してる自分に突然此処の世界の常識が通用しなくなるって事だ。
そう思うとやはり普通が1番だと落ち着いてしまう。
というかやっぱり転生して生きていくアニメキャラ達って凄いな。
友人A「ちょ、聞いてる〜？？」
『ｴｯ…聞いてる聞いてるw』
友人A「絶対嘘じゃん！？ってか、昼休み終わっちゃうし！！」
「やば〜」 と焦ってるのかよく分からないリアクションで食べ終えた弁当を包み、漫画を片手に抱え直す。
自分もそんな友人Aの反応に笑って返しつつ同じく弁当を片付ける。
この後も普通に授業をして、普通に帰宅して…と、やはり何処までも普通の1日だ。
でも脳裏にはまだ、あのセリフが焼き付いている。
どうして。
どうして私が悪者にされなければならないの。
私だって__幸せになりたかったのに。
悪役であり、ヒロインの敵であり、何処までも哀れな悪役令嬢様。
彼女はどのルートを辿っても死んでしまいやすい。良くて国外追放だっただろうか。
ゲーム上では仕方なかったのかもとはいえど、同じ名前なのも相まって、何だか同情してしまった。
それでも彼女のしたことは正当化されないし、許すつもりはないけど。
友人A「おーいA？早く戻るよー？」
『あ、今いく！！！』
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作者名：しゃあぷ | 作成日時：2023年3月24日 12時
