思い出ポロリ ページ33
遊佐サイド
――数年前
遊)「……。」
僕は横でふるふると小刻みに震える女の子にどう声をかけるべきか分からず途方に暮れていた。お察しの方もいるだろうけど、その震えてる女の子っていうのが、デビューしたてのAね。
新しくできた事務所の一期生で、マネージャーが直々に僕に演技指導を頼んできた。
今だから言うけど、はっきり言ってAの第一印象はフツーの子だった。まあ確かに、そこらのモデルばりのスタイルではあったけど、特に特出して美人とか、声がきれいすぎるとか、そういったことは別に思わなかった。
土屋)「いやあ、本当に遊佐さん申し訳ないです..わざわざウチの穴澤に指導付けていただいて…」
へこへこと頭を下げる土屋くんを手で制しながらその指導を引き受けたのが数日前。なんせ、Aは養成所には通っていないらしくて、なんでもVAの社長のひとめぼれだったとか。正直どこに魅力を感じたのかよくわからないまま、まあ社長にはお世話にもなってるし、アニメの完成度を上げるためにもと思い引き受けた。
遊)「よし、じゃあよろしくね、穴澤さん」
『あ、は、よ、よろしくおねがいします！！』
遊)「あははは、そんな固くならないで〜リラックスだよ、それじゃあやっていこうか、」
実際に見てみると彼女の演技力は、余裕で合格だった。僕が注意したところはしっかり真面目にメモをとり、必死に掴んでいこうとしていく姿はかなり好感が持てた。
時々褒めれば、パァッと顔が明るくなるところもなかなかに魅力的だとも思った。
遊)「(ん〜、これは磨けば光る原石タイプか)」
彼女の成長を楽しみにしながら、彼女の指導を続けた。
彼女の演技指導もそろそろ終わりが近くなったころ。僕は普通に彼女の出来に満足してた。
注意したところは直そうと努力してくるし、かなり伸びしろがあり、教えている僕自身としても気持ちがいい。まだまだ若いし、あとは現場の力で彼女は十分人気を得ることができるだろう。
ただ、少し僕の中には消化できないちょっとした思いがあった。というのも、なかなか彼女との壁が崩れないということだった。もちろん彼女は礼儀正しいし、笑顔で接してくれる。でも、なんとなく、距離を感じてしまうのだった。
もう、この演技指導が終わってしまったら彼女とは話す機会もそうそうなくなってしまうのかもな、そう思いつつ僕も僕で笑顔で彼女に練習の終了を告げるのだった
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もんぷち(プロフ) - kesiさん» ああありがとうございますぅぅ！！がんばります！津田さんの方のも読んでくださっているんですか、ありがとうございます本当に...めっきめきと更新していけたらと思っております。なんだか馬鹿みたいに暑いですか、体調にお気をつけて〜 (2018年7月14日 22時) (
レス) id: 169ed50379 (このIDを非表示/違反報告)
kesi(プロフ) - もんぷちサンの書くお話が大好きです!いつまでも読み続けるのでもんぷちサンのペースで頑張って下さい!! ここに書くべきじゃないかもしれませんが、津田さんの小説も更新待ってます! (2018年7月14日 14時) (レス) id: c47e3986de (このIDを非表示/違反報告)
もんぷち(プロフ) - あやちぃさん» お久しぶりでございます…果たして今でも見てくださっているのか…そうであれば大変うれしいですが！！！ホストくんですね！ぜひ出します！コメントありがとうございます〜〜うれしいです(´;ω;｀) (2018年7月12日 21時) (レス) id: 169ed50379 (このIDを非表示/違反報告)
あやちぃ - いつも、楽しく拝見してます！最初の方に出てきたホストくんと穴澤ちゃんが仲良くしていい感じになって声優さんが嫉妬して取り返す！って言うの見たいです！急な依頼（？）すみません！ (2018年3月2日 3時) (レス) id: 47c1194515 (このIDを非表示/違反報告)
もんぷち(プロフ) - レイさん» わ〜ありがとうございます！！なんかこう、親近感のわく主人公にしたいというか！そんな願望を込めて書いております…！これからもよろしくお願いいたします〜〜 (2018年2月1日 19時) (レス) id: 169ed50379 (このIDを非表示/違反報告)
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