眠り王子と不眠くん【オリジナルBL】

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今日は最悪な日だ

煩い女に話しかけられた、女教師からは俺を生徒ではなく男として、性的な目で見てくる、一部の男もそうだ

そこまでは日常茶飯事だ、慣れてるとはいえ、嫌なものは嫌なのだが



授業が終わった、女に絡まれる前にさっさと教室を出ようといつも通り保健室へ直行する

廊下を歩いてた時、何やら騒がしかった気もするけど俺には関係ない


そんな日常茶飯事で嫌な事しかない俺の人生だが、今日が最も最悪だったかもしれない




保健室へいつも通り無言で入る。実際は良くないんだろうけど、教師が許可してくれた俺にとっては問題ない話だ


しかし、いつも放課後使っていたベッドはカーテンで閉ざされている

それをみた俺は使ってる奴に対して殴ってやろうかとも思ったが、今までゆるゆると流れていた睡魔が突如濁流の如く襲ってきた為、そんな余裕もなくなった


フラフラとした足取りで仕切りカーテンの目の前に立ち、開こうとすると＿＿＿＿＿＿＿＿＿


『失礼しました』


勝手に開いたと思えばまた閉じられようとしたカーテンを阻止してこじ開ける

そして目の前にいるのは、その辺りにいそうな記憶に残りにくい顔立ちをした男。唯一の特徴といえば、目の下の酷い隈だろうか

顔色があまり良くなく、本気で体調不良かと思ったが相手の事情なんて知ったことではない。つまり俺は至極普通に交渉をした。そのベッドから出て行けと

しかし少し目に隈があるだけの平凡男は面倒くさい奴らしく、俺の提案を飲まない。隣にもベッドがあるんだ、さっさとそっちへ行け

無性に怒りが込み上げてきた俺はこいつをベッドから投げ飛ばそうかと思ったが、先程から体中を巡っていた睡魔にとうとう抗えなくなり


「あっそ」


なんだかどうでも良くなって、ベッド目掛けて力を抜いた









俺は嫌でも眠くなる

そんな眠りの中で見るのは毎回悪夢だ。

俺の唯一大切な人が事故で＿＿＿＿＿＿＿＿









あぁ、どうか、二度と眠らないでいたい

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