ダイスキナヒト (ページ5)

今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:78,342 hit

＊4＊　貴方SIDE ページ5

-翌日-
今日も大した変りは無く生徒会室で仕事をしていた
ここ最近ずっと文化祭の詳細決ばかりだ

面倒だな…
教師は生徒会に任せっきりで会議にすら顔を出さないし
その割には人の案にいちゃもんつけるばかり

『はぁ…』
「どうした？お前を困らせる奴は俺が始末してやるから言えよ？」
「Aさんどうしたの？溜息ついちゃって」

どうやら部活も行かない内に終わったようでまこと健太郎が呼びに来た
背中に圧し掛かってぎゅうっと抱き締めてくる

「生徒会長サマは大変なんだね…マネもやってさ…」
「まああのハゲは面倒くせぇ奴だからな。いちゃもんばっかりつけやがる」
「副会長サマも大変そうだね」

えい、と健太郎がまこの頬をつついた
コミカルな雰囲気になり幼い喧嘩を始める2人を見ていると気が安らぐ

『本当に仲がいいね、男子バスケ部のレギュラーは』

2人の声に掻き消されて空気に溶けて行った言の葉
次の瞬間には破いて企画書をゴミ箱に放り込んだ

『帰ろう』

そう言って笑いかけたら狭い視界の中で誰かが見えた
見た目は昨日の女子生徒によく似ている

「？A、帰るんじゃねえのか？」
『…今日の夕飯は何しようか？健太郎も食べてく？』
「勿論」

今は気にしないでおいてあげよう

『まこ達に手を出したら許さない』

ただ、忠告を1つ残して