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第二章《�察� ページ17
side:Not
Aはうっすらと目を開く。誰かがいつまでもAの背を擦っていた。あれほどまでにあった不快感は失われている。
「…………だ、れ、ですか」
拙い問い掛けにその人物は笑い声をあげた。
「さあ、誰だと思う？」
「…………ろべるとしんぷ……」
呂律が回らなくてたどたどしくあどけない声になったことをAは後悔した。いや、それよりもなんで自分はこの人に背中を擦られているのだろうか。
「……ぼく、なんで……」
「夜中に目を覚まして泣き出したから、かな」
錯乱していたと言うことだろうか。なんだか恥ずかしい。ああ、でも、人の体温が今は心地よい。
「……しんぷさま。ぼくのつみを、おゆるしください。ぼくは……」
「…………」
ボクは生き残った。ボクは許されない罪を。
「しんぷさま……ごめん、なさぃ。もう少しだけ、このままにしていてください」
「……ああ」
雨がしとしとと屋根を叩いている。ボクは時間も忘れて神父の腕のなかで泣き続けた。
続く
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作者名：ネモ@ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yuu2522/
作成日時：2018年3月6日 0時
