青空に溶ける戯言

14.N ページ14

すると、さっきまでこの世の終わりみたいな顔で俺を見つめていた彼は、ふふっと笑った。


「 (( え、初対面… ですよね？俺は千賀 健永…です。)) 」


敬語かよ！意外に真面目くんだな！


敬語はいいと伝えると、そいつは あっ と言ってまた控えめに笑う。


「 てか、センガ？へ〜あんま聞かない名字！学部は？」


「 (( 経済学部。)) 」


お！？やった！！！同じ学部！！！
ラッキ〜〜〜〜♪


と思ったらまた意外とでかい声が出てたみたいで、2度目の注意を受けた。今度はさっきよりも強めに。


やべやべ｡
俺、思ったことはつい口に出ちゃうタイプなんだよね。だから自分で言うのもなんだけど表裏がない｡笑


でも今までの経験上、3回目は強制退場｡笑


少し困った顔をしながらまだぎこちなく俺を見るそいつに、また話しかける。


「 (( やっべーまた怒られたww これ3回目どうなんだろうね？俺連行される？ww )) 」


すると面白かったのか、そいつは盛大に吹き出した。


おっ？！笑かせた！


慌てて咳き込んで誤魔化したけど、顔は真っ赤で。


なんだかさっきからそうやっていちいち素直なリアクションをしてれるもんだから、面白くて笑っちまう。

見事に巻き添えをくらうとこだったそいつは少しムッとした顔をして俺を見た。


「 (( あの… な、名前教えてもらえる？)) 」


あ？俺ってば自己紹介忘れてた？？


「 (( あっ ごめんごめん、言ってなかった？笑 ニカ。ニカでいいよ。お前と同じ経済学部。よろしく。)) 」


なんとなく、こいつともっと親しくなりたいと思ってあだ名を教えた。


「 (( に、ニカ？？ えっ…と…… ハーフ、とか？？)) 」


「ブッ！！！www」


今度は俺が吹き出してしまった。


だってそうだろ！俺の顔、どこでどう間違ったってハーフだと思わないだろwww あだ名だよあだ名！ ニカって名前がなんでハーフに結びつくんだよwww
待って、なんとなく感じてたけどこいつ天然？！

当の本人はというと、大きくはっきりした目をぱちくりさせている。

ごめん間違えたっとか言ってるけど、俺は変なツボに入ってしまって笑いが止まらなかった。

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