168〔薮の過去編〕 ページ13
side,Kota
遠い昔の記憶。
俺がわがままを言って、人形を買いにショッピングモールへ来ていた。
宏太「母さん！これがいい！」
「これ？…じゃあお父さんにお願いしないと。」
宏太「母さん言って…」
「だーめ。自分で言ってきなさい。」
仕方なく人形を持ったまま、お父さんのところに行く。
宏太「これ…欲しい。」
持っていたぬいぐるみを差し出していうと、お父さんは笑いながら俺の頭を撫でた。
「あぁ、いいぞ。その代わり大切にしろよ。」
宏太「うん！」
持っていたくまのぬいぐるみを抱きしめ、レジまで歩く。
いつもいつも欲しいものは父さんにお強請りしないとダメだった。
母さんは父さんに何も言わず、俺が自分から行かないとだめ。それが親の教え。
この日も俺は、父さんに頼んでぬいぐるみを買ってもらっていた。
レジでもらったビニール袋には買ったばかりの人形。
宏太「ありがとう！」
「どういたしまして。」
「よかったわね。宏太。」
宏太「うん！大切にするよ！」
ぬいぐるみを買ったお店から出てすぐ、ぬいぐるみを袋から出し
ぬいぐるみの顔を見ると、嬉しくなって口角が上がる。
俺の父さんは滅多に欲しいものなんて買ってくれないし、
仕事が忙しいのか家族で遊びに行くなんてこともなかった。
だからこそ、ものすごく嬉しかったんだ。
。。。。。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1448人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華代(プロフ) - はじめまして。 一気読みでしたが、素晴らしい作品で、感動しました。 また初めから読んでみたいと思います。本当にお疲れ様でした！ (2021年2月4日 18時) (
レス) id: d952e3b0da (このIDを非表示/違反報告)
まる - 今までお疲れ様でした！俺らシリーズ含め猫チャロさんの作品が大好きです。占ツクから離れた時期もこの作品だけは思い出しては読み返していました。完結まで書いて頂き感謝しかありません。この作品に出会えたことを幸せに思います。 (2020年8月6日 4時) (レス) id: 9463c2f9d9 (このIDを非表示/違反報告)
You(プロフ) - チャロちゃん居なくなってごめん。影でずっと見てたよ。今までおつかれ様でした！悠樹 (2020年2月14日 11時) (レス) id: 6822cd0dae (このIDを非表示/違反報告)
光音 - こんばんは。今お話読ませてもらいました。猫チャロさんのお話、大好きです。伊野尾さんのキャラ設定、私の中のどストライクでした。これからもまだ読んだことのない猫チャロさんの子供、読ませてもらいます。ありがとうございました。 (2020年1月27日 20時) (レス) id: df7638da7e (このIDを非表示/違反報告)
青空と虹(プロフ) - 今までありがとうございました。そして、お疲れ様でした。寂しいですが、猫チャロさんの子供たちを大事に大事に読み返そうと思います。このアカウントを作って活動を始めたのは、猫チャロさんのお話を読んで感動したのがきっかけでした。人生を変えてくれてありがとう。 (2019年11月15日 1時) (レス) id: 4cc456b6d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
