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ブラックへ手紙を送り返した後バックビークが処刑から免れたと聞き、会いに行こうと外へ出た時だった。
「___A」
しわがれた声が後ろからかけられた。
振り向くとそこには大きなトランクを持ったルーピン先生がいた。
『先生、お出かけですか？』
「…いいや、今日限りでここを出ていくんだ。」
眉を下げて彼は笑った。昨日ついたであろう生傷に触れながら、彼は目を逸らした。
『… …何故です？』
「分かるだろう？こんなに迷惑をかけてしまったんだ。自主退職ってやつだよ。」
『でも…』
言葉を続けようとした私の唇に人差し指を彼はそっと当てて、言葉を封じた。嬉しいけれど、慣れているから。彼はそう言った。
「後から聞いたよ。君には特に迷惑をかけてしまったみたいだね。…私を止めてくれて、ありがとう。」
彼は屈託のない笑顔で、私の頭を緩く撫でた。
狼人間は、危険だ。それは理解できる。けれど、納得がいかない。どこか、悲しい。
そう瞳で訴えても、彼の意思は揺らがなかった。
「安心して、シリウスはある程度自由の身になったみたいだし。彼とのんびり昔話でもするさ。」
『…教授に言伝はありますか？』
「…そうだね。ありがとう、と。そして、すまなかったと。」
『伝えます。』
彼は私の頭から手を離すと、私の横を通り過ぎ、正門へ歩き出す。
『先生。』
「なんだい？」
『貴方の全てを受け入れてくれる方はきっと居ますよ。…お元気で。』
「… … …はは、君に好かれているセブルスが本当に、酷く羨ましい。」
彼は最後に冗談っぽく笑って、ホグワーツを去った。
ホグワーツは学期の終わりを明日迎える。
そのため、私は自室へ戻り荷造りをしていた。
そのとき、梟が1枚の紙をひらりと私の元へ落とした。
そこには神経質そうな文字でただ一文が記されていた。
___本日20時、部屋へ S.S___
どくん、と大きく鼓動がはねた。
ついに、私も彼のことを知る時が来たのだろうか。
それとも、自身を危険に晒したお説教？
もしも、彼が自分のことを話してくれるのなら。
私は受け止め切れるだろうか。ここまで来て、受け止められないなんて戯言を言い出す訳もないけれど。
かつての貴方のように、ただ優しく包み込むなんて、全くしたことがなかった。された事も、片手で数えるくらい。
暫く焦りは収まる事無く、荷造りなんて手につかなかった。
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猫田(プロフ) - ななおさん» ありがとうございます！コメント本当に励みになります。これからも面白いと思って貰えるようなお話かけるよう頑張ります！ (2月21日 1時) (
レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななお - アズカバンの囚人までお疲れ様でした‼︎毎回面白くて楽しく読ませてもらってます。これからも作者様のペースで頑張ってくださいね (2月21日 1時) (レス) id: cf12d55d58 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - ななしさん» ありがとうございます！お休みでフレッシュした分1層頑張ります (2月18日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - お疲れ様です😆🎵🎵気長に❤️ (2月14日 8時) (レス) @page41 id: 9b994bebe6 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - みぃさん» 嬉しいです！ありがとうございます (1月28日 22時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2024年1月9日 9時
