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そして、ついに試合の日がやってきた。
「さん、に、いち！」
計14本の箒がいっせいに飛び上がる。
ドラコはスニッチを探そうと、素早く飛び回る。
「グリフィンドール得点！」
先制点はグリフィンドールだった。クアッフルによる得点だ。
まだまだ序盤に過ぎない、まだ試合は分からない。
しかし、スリザリンはその後もあまり得点を得られず、50対10という差が生まれた。
スリザリンの応援席の声は落ち、反対にグリフィンドールの応援席は大盛り上がりだった。
まだ終わってないじゃない、そう周りを励まそうとしたその時だった。
「ドラコ！！信じてる！！スニッチを！」
パンジーの声が応援席全体に響いた。応援席は一瞬しんと静かになる。けれども、彼女は恥ずかしがること無く、ただ彼を信じて、一心に見つめていた。
『スリザリン！頑張って！ドラコ！やっちゃえ！』
私はパンジーに負けないくらい声を出す。
あちこちで喉が痛むほどの応援が選手に投げられる。
ドラコはポッターの箒を掴んで、動きを妨害していた。
ただ、それはポッターに意地悪をする為でなく。彼は箒を掴みながらも、瞳を懸命に動かして、スニッチを探していた。
その彼の成長に涙腺が緩む。
彼らは1度離れた。しかし、両者はスニッチを見つけたようで、1点にむけて飛びだした。
2人の手が交わる。
「やった！」
聞こえたのはポッターの声だった。スニッチを手にしたのは彼だった。爆発的な歓声がグリフィンドールから沸きあがる。
耳がきん、として歓声が遠くなる。
ああ、悔しい。
何故なのだろう、優勝杯も1年の時の寮トロフィーも。
再び耳に歓声が溢れる。
それでも、観客以上に悔しい思いをしていたのは選手だった。ドラコだった。彼は拳を固く握りしめていた。
談話室は静かだった。
「すまな…すみませんでした。」
その空気に一石を投じたのはドラコ本人だった。
「スニッチを掴んでいたら、流れは変わったかもしれない。」
彼はやっとの思いで声を発し続ける。
「また優勝杯を逃してしまった。」
彼は俯かせていた顔をぱっと上げた。
「僕は」
その彼の表情は、今まで見た彼のどんな表情より決意に満ちていた。
「僕は誓う！今度こそ、トロフィーをスリザリンの物にする！」
彼の声はじん、と皆の胸に染み渡った。
彼の努力や活躍を認めた生徒から彼を応援する声が飛び交った。
クディッチの技術だけでは無い。
彼は間違いなく、人としても成長していた。
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猫田(プロフ) - ななおさん» ありがとうございます！コメント本当に励みになります。これからも面白いと思って貰えるようなお話かけるよう頑張ります！ (2月21日 1時) (
レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななお - アズカバンの囚人までお疲れ様でした‼︎毎回面白くて楽しく読ませてもらってます。これからも作者様のペースで頑張ってくださいね (2月21日 1時) (レス) id: cf12d55d58 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - ななしさん» ありがとうございます！お休みでフレッシュした分1層頑張ります (2月18日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - お疲れ様です😆🎵🎵気長に❤️ (2月14日 8時) (レス) @page41 id: 9b994bebe6 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - みぃさん» 嬉しいです！ありがとうございます (1月28日 22時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2024年1月9日 9時
