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ドアを開け放ち、そう唱えた男性の杖からは半透明の狼が出てきて、黒い影を追い払った。影が消えた事を確認すると、狼はふわりと一抹の夢であったかの様に消えた。
傍で気を失っているセドリックに何回が呼びかけるが、返事をしない。男性は私の様子を見て、安心して、暫くすれば起きるから、起きたらこれを、と一欠片のチョコレートを渡した。
『…今のは、守護霊呪文ですよね？ということはやはりあれはディメンターですか？…というか、あなたは…。』
「頭がいいね、その通りだよ。私は…っと、いや、また後で話そう。他の生徒の救助に回らなければ。またね。」
少しだけ疲れた様子の男性は、そう言い残すと慌ただしく去っていった。セドリックが身動ぎをしたので、もう一度呼びかけると、彼は目を覚ました。
「酷い気分だ…。」
『大丈夫？これ、もし食べられるのなら。』
「…ん？チョコレート？何故だい？」
『… …何故なんでしょう、私にもさっぱり。』
理由がわからないながらも、チョコを食べたセドリックは食べた途端に元気になり、列車がホグワーツに到着すると、またね、と笑顔で手を振っていた。
「他寮の男に浮気なんてしちゃったの？」
『ただ、コパートメントが一緒になっただけよ、ザビニ。』
後ろからくびれに回された手をそっと退かし、振り返ると、ザビニが柔和な笑みを浮かべて私を見下ろしていた。
なんだろう、何となく彼に向ける時の視線がいつもより上な様な。
『背、伸びたね？』
「成長期みたいでね。」
『あんまり伸び過ぎたら、首が痛くなってしまうから、程々にね』
彼とそんな会話をしながら、大広間の席へ座ると時期にいつものメンバーが集まってきた。ザビニだけでなく、セオドールやドラコ、パンジーも背が伸びていて、顔も少しばかり大人びた気がする。
私がそう指摘すると、皆は私も同じだと笑った。
談笑していると、ダンブルドア校長の声が大広間に響いた。
「皆にお知らせがある。まず、列車での捜査があった通り、わが校は、ただいまアズカバンの吸魂鬼、ディメンターを受け入れておる。奴らは学校への入口を固めておる。誰も許可なしで学校を離れてはならんぞ。」
静まった空気を取り直すように校長先生は明るい声を出した。
「明るい話に移ろうかの。今学期から、嬉しいことに、新任の先生を二人、お迎えすることになった。」
そう言われ前に出て来た先生のうちの一人は、列車で守護霊を出していた男性だった。
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猫田(プロフ) - ななおさん» ありがとうございます！コメント本当に励みになります。これからも面白いと思って貰えるようなお話かけるよう頑張ります！ (2月21日 1時) (
レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななお - アズカバンの囚人までお疲れ様でした‼︎毎回面白くて楽しく読ませてもらってます。これからも作者様のペースで頑張ってくださいね (2月21日 1時) (レス) id: cf12d55d58 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - ななしさん» ありがとうございます！お休みでフレッシュした分1層頑張ります (2月18日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - お疲れ様です😆🎵🎵気長に❤️ (2月14日 8時) (レス) @page41 id: 9b994bebe6 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - みぃさん» 嬉しいです！ありがとうございます (1月28日 22時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2024年1月9日 9時
