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禁じられた森へ足を踏み入れると、木々がざわめいた。
ここはいつでも静かで、仄暗い。
『探検してみたいと思っていたし、丁度いいかしら。』
なんなら、魔法薬学で使えそうな薬草を調達して、教授にブレゼントでもしようかしら。そう考え、草花が生えている道を積極的に踏み分けていく。
『わぁ…。』
少し歩くと、開けたところに出た。そこには小さな花畑が一面に広がっていた。また、花だけでなく、ニガヨモギやハナハッカなどの薬草もそこかしこに生えていた。
『植物の群生地なのね。』
薬草を摘みながら、辺りを散策すると小さな呻き声が聞こえた。
呻き声の元へ向かうと、そこには大きな黒い犬が横たわっていた。
黒い犬は泥だらけで、やせ細り、所々出血しているようだった。
黒い犬は呻きながらも眠っているようで、私は起こさないように治癒呪文と清め呪文をかけた。
呼吸が落ち着いたことを確認して、ほっと息をつく。犬の頭を緩く撫でると、その瞳がゆっくりと開かれた。
黒い犬は意識を覚醒させた瞬間、私にびっくりしたようで大きく距離を取り、威嚇した。
『大丈夫、危害を加えたりはしないわ。傷の調子はどうかしら』
私は彼と目線を合わせて声をかけるが、彼は警戒をとかないままだ。相当危険な目にあったようだ。
『うーん、…あ、お腹は？サンドウィッチがあるのだけど。』
そう言ってしもべ妖精が作ったサンドウィッチを見せると、一瞬犬は目を輝かせたが、変わらず私を威嚇した。私はその場にサンドウィッチを置き、彼と少し距離をとる。
すると彼は私を数秒睨み付けたあと、一目散にサンドウィッチへ飛びついた、随分とお腹が減っていたようで、一心不乱にサンドウィッチに齧りつく姿につい頬が緩んだ。
『気に入ってくれたみたいでよかったわ。』
私がそう笑いかけると、彼は警戒を少し弛めた。そして、サンドウィッチが包まれていた紙を前足で指し、ワンと一声鳴いた。
『もっと欲しいの？』
私がそう聞くと、彼はそうだ、とでも言っているかのようにまた一声鳴いた。あげたいのは山々だが、生憎もう軽食は持っていなかった。
『ごめんね、今日はもう無いの。また持ってくるから、それまでいい子で待っててくれる？』
彼は私の言葉にまたワンと鳴いた。
私が手を差し出すと、彼は警戒しながらもゆっくりと寄ってきて、私の手に擦り寄った。
初めて出来た動物の友達と別れ、私はホグワーツへ戻った。
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猫田(プロフ) - ななおさん» ありがとうございます！コメント本当に励みになります。これからも面白いと思って貰えるようなお話かけるよう頑張ります！ (2月21日 1時) (
レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななお - アズカバンの囚人までお疲れ様でした‼︎毎回面白くて楽しく読ませてもらってます。これからも作者様のペースで頑張ってくださいね (2月21日 1時) (レス) id: cf12d55d58 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - ななしさん» ありがとうございます！お休みでフレッシュした分1層頑張ります (2月18日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - お疲れ様です😆🎵🎵気長に❤️ (2月14日 8時) (レス) @page41 id: 9b994bebe6 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - みぃさん» 嬉しいです！ありがとうございます (1月28日 22時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2024年1月9日 9時
