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店の中へ入るとそこら中に人がごった返していた。かろうじてルシウスさんの銀髪が見え、その方向に向かって無理やり進んでいく。
『っわ』
「よかった、はぐれるぞ。」
突然手を引かれたと思いきや、その相手はドラコだった。安心したように息を吐いた彼にお礼を言い、その後を着いていく。程なくして、大きな喧騒の中で一際大きい声が聞こえた。
「もしや、ハリー・ポッターでは？」
ドラコと揃って声のした方を見ると、カメラマンがポッターとギルデロイ・ロックハートだと思われる人物とを激写していた。思わぬ登場をした知人に少し驚きながら、有名人は大変だなと他人事のように思った。
ふと横をみると不機嫌そうな顔をしたドラコが目に入り、こっちの対処も大変だと私は肩を竦めた。そして、教科書をプレゼントされたポッターの特別待遇が気に入らないドラコは感情のままに独りでそちらに歩いていってしまった。
小さくため息をつきながら、人をかき分けて進んでいく。私が息を上げながら渦中へ向かうと、そこには赤髪の集団__おそらく、ウィーズリー家とマルフォイ家とポッター、それとハーマイオニーとおそらくその両親が対面していた。
「ウィーズリー、こんな連中とつき合ってるようでは……君の家族はもう落ちるところまで落ちたと思っていたんですがねぇ」
ルシウスさんはウィーズリーの父親とハーマイオニーの両親をちらちらと見ながら口元をにやけさせた。その様子に、ウィーズリーさんは顔を真っ赤にし、ルシウスさんに飛びかかった。
『やめてください！』
つい、と口から出た言葉に自分でも驚いてしまった。しかし、自分以上に周りも驚き、なんで私がここにいるのか、なんで口を出すのか、そんな問いが今にも聞こえてきそうだった。
『ここではやめましょう、人の目もありますし』
ね？と私が双方に顔を向けると、子供に注意されたためか2人は今ここでやり合うことは中断したようだ。
冷静になったルシウスさんはウィーズリーの娘が落としたであろう本を拾い上げた。
「ほら、チビ、君の本だ。君の父親にしてみればこれが精一杯だろう。」
仲裁した意味が消え失せるような嫌味を投げた後、ルシウスさんは店外へ歩いていった。私もドラコに手を引かれ、店を出る。
不意にポッター達の方へ目を向けると、私の方を心配そうに見ていて、私が居たくて彼らの元に居るから大丈夫とそんな意味を込めて小さく笑みを送った。
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マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
