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よく見てみると、扉を出現させる方法や目的を明確に持って扉に入ることが共通していることから、待ち合わせ場所の正体はやはり必要の部屋のようだった。
「行くつもりなのか？」
こんなに怪しいのに、と言いたげなセオドールの目からは少しだけ心配の色が見えた。
『気になるの。それに、行かなきゃ行けないような気がして。』
「… 俺が去年プレゼントした栞は？今ないのか？」
『え？部屋にあるけれど。』
彼は小さくため息をついて、持ってこいと言うので私はそれに素直に従う。私から栞を受け取った彼は、栞に杖を当てて、小さく呪文を唱えた。小さな光が、栞を包み、光が収束するとセオドールは栞を私に返した。
「危険になった時、これに杖を当てろ。」
『何かしたの？』
「お守り程度だが、それに杖が当てられた時、俺の栞が光るようにした。」
私は思わずええっと声を上げてしまった。彼がオリジナルの魔法を作れる域にまで達しているとは。
『凄いわね、セオドール！今度やり方を教えて欲しいわ。』
「お遊び程度だ。いいから、杖当てろよ。」
『ええ、わかった。心配してくれてありがとう。』
私がそう笑顔を向けると、しっしっと手で払われ、彼は書物に目を戻した。
私は18時に待ち合わせがある為、早めに夕食をとった。
セオドールはドラコにも軽く事情を説明したらしく、賢者の石で無茶をした前科がある私を酷く心配してくれた。
絶対に行かない方がいい、と何度も言われたが、危なかったら頼りになる友達が助けに来てくれるから、と半ば強引に出てきてしまった。
『さてと…。』
曲がり角の廊下を三往復だったか。歩を進めながら、私はふと教授に相談するか思案したが、折角のクリスマスであるし、休んでもらわないと、とその考えをかき消した。
そう考えているうちに、何も無かった廊下には、扉が現れていた。
次は、目的を浮かべて扉を開く。今回の場合、目的は手紙の送り主に会うことだろうか。手紙の送り主の名前は確か__
____T.M.リドルに会う。
そう思い浮かべながら扉を押すと、ぎいと音を立てて重い扉が開いた。生唾をごくりと飲み込み、中へ入る。
そこは、格式高い家の書斎のようなそんな部屋だった。
手紙と同じように黒と金、翠が基調となり、高そうな家具が並んでいる。
もう一歩中へ入ると、人がいることに気づいた。
「ようこそ、A。君なら来ると思っていた。」
そう妖艶に笑うのは、眉目秀麗な黒髪の生徒だった。
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マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
