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「A？途中まで一緒に戻りましょ？」
ハーマイオニーがドアの傍で振り返り、私に声をかける。
ここにいても仕方ない、それに、教授に迷惑をかける訳にもいかない。
彼はポッターに関しての仕事に追われているし、″穢れた血″という言葉自体に嫌悪感を持っているようだった。
だから、私は大人しく戻るしかない。
自分が独りである事から目を背けられない、逃げられない。
『…そうね！』
幸い、自分の本心を隠すことには慣れている。
″両親がなくなって可哀想な子″と見られないよう、これまで笑顔の仮面を被ってきたのだから。
「アシュリー。」
『…なにか御用が？』
スネイプ教授に名前を呼ばれ、心臓が大きくどくりと音を立てた。今の私には何もしないで、貴方に寄りかからせないで欲しい。
そう思いながら、教授に対して話したくないという拒絶を冷たい声で示した。
私の様子を見た彼は言いたかったことが喉にがつっかえたような表情をした。口が少しだけ開いたあと、きゅっと口を真一文字に結んだ。
私は会釈して、そのまま部屋を出た。
すみません、教授。でも、心配しなくて大丈夫です。今までに比べたらこんなの辛くなんてないから。
部屋を出ると、ハーマイオニー達が私を待っていてくれた。
「A、スネイプ教授に何か言われたの？」
『いいえ、何も。それよりも…』
私は彼女に頭を下げた。
驚いた声が目の前から聞こえた。
『穢れた血なんて、最低な言葉を…本当にごめんなさい。』
『グリフィンドールとスリザリンのクディッチチームが揉めた時も、私あの場にいたの。でも、注意も何も出来なかった。そのせいで、貴方に2度も酷い言葉を…。』
「A。」
私の頬が柔らかで小さな両手に包まれた。
人の温かさを直に感じて、涙が出そうだ。
「私は確かに、そう言われてすごく傷ついた。でもね、それはあなたのせいじゃない。」
彼女の手の上に自分の手を重ねると、彼女は柔らかく笑った。
「それに、貴方がそうやって申し訳無いって思ってくれるだけで、私すごく救われた気持ちになるの。ありがとう。」
スリザリンの談話室のドアをゆっくりと開く。
夜も遅いからか、談話室のソファには人の影は無い。
私が女子寮に上がろうと言う時、きしりと階段が軋む音が男子寮の方からした。
暗闇に誰かがいた気がしたが、数秒で気配はなくなった。
確証は無いけれど、その誰かの正体は、私がよく知るブロンドヘアの彼な気がした。
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マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
