17 ページ20
どうやら、マクゴナガル先生、スネイプ教授の他に例のギルデロイもいたようで、自分の部屋がいちばん近いからとギルデロイは私達を自室に入れた。
私の頭の中は、言ってよかったと言わなければ良かったという考えが慌ただしく現れたり、消えたりして、スネイプ教授なんかにはきっとバレている位に動揺していた。
だけれども、私を置いてけぼりにして、話は進んでいく。
「アーガス、猫は死んでおらんよ。」
「死んでない？」
泣き腫らしたフィルチに校長先生が語るように言った。
「石になっただけじゃ。ただし、どうしてそうなったのか…。」
「あいつに聞いてくれ！」
フィルチはポッターの方をきっと睨んだ。
フィルチとポッターは何度か問答を繰り返すが、終着点は見えない。
「__校長、一言よろしいですかな。」
聞きなれたテノールの声が耳染を掠める。
教授は私の方をちらりと見たあと、校長先生に目を向けた。
「ポッターもその仲間も、単に間が悪くその場に居合わせただけかもしれませんな。とは言え、一連の疑わしい状況が存在します。だいたい連中はなぜ三階の廊下にいたのか？ なぜ三人はハロウィーンのパーティにいなかったのか？」
彼の言葉を聞いた3人は絶命日パーティの説明を始めた。その後にパーティに来なかったのは何故か、とさらなる追求を彼らを受けるとお互いの顔を焦るように見合せていた。
「僕たち疲れたので、ベッドに行きたかったものですから」
「夕食も食べずにか？」
「僕たち、空腹ではありませんでした！」
ウィーズリーがそう大声で言ったとたん、胃袋がゴロゴロ鳴った。
その音を聞いて、教授は笑みを深くした。
彼は罰としてポッターをクディッチチームから外すことを勧めたが、「疑わしきは罰せずじゃよ、セブルス」と校長先生はきっぱり言った。
「わたしの猫が石にされたんだ！ 罰を受けさせなけりゃ収まらん！」
「アーガス、君の猫は治してあげられますぞ」
ダンブルドアが穏やかに言った。
「スプラウト先生が、最近やっとマンドレイクを手に入れられてな。十分に成長したら、すぐにもミセス・ノリスを蘇生させる薬を作らせましょうぞ」
どうやら話が纏まったようで、校長先生は「帰ってよろしい」と告げた。
帰るって、私はどこに帰れば良いのだろう。
スリザリンに帰ったって、きっと、ひとりぼっちだ。
あの″9歳の誕生日″から止まったままの中身の自分と、現在のひとりぼっちの自分の姿がぴったりと重なった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 254人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
