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Aが僕のことを避けていたのは何となく分かった。
数ヶ月前からの事だった。
いつも行動を共にしていたのに、一人でいるところをよく見るようになった。その時の彼女の顔はと言うと、暗く、悩んでいる表情だった。
僕は友人として、彼女の悩みを聞きたかった。
「A、勉強か？」
『…っあ、ドラコ。そうよ。』
突然声をかけられた彼女は驚いた後、いつもの笑顔を浮かべた。だが、付き合いが長いからこそわかる。彼女の笑顔の中に陰りがあった。
クディッチ選考の時も彼女が元気づけてくれたことを思い出し、僕は思い切って聞いた。
「何か、困ってることがあるのか？」
そう聞かれた彼女は先程よりも大きく驚いた。少しだけ黙った後に小さな声が耳朶を撫でた。
『…何で』
「長い付き合いだからな、それくらいわかる」
僕がそう言うと彼女は酷く傷ついたような、逃げ出したいような顔をした後、ふっと顔を俯けた。
『…授業と、教授の指導と、予習と復習とで忙しくて』
「そう、なのか…」
顔を上げた彼女はいつもの笑顔を浮かべて言った。
『でもドラコに言えてすっきりしたわ。ありがとう。それじゃあ、用事があるから、またね』
「…ああ、また」
そう言って消えていく彼女は今にも崩れて消えてしまいそうな儚さがあった。
彼女の様子に違和感を感じた僕は談話室に戻り、パンジー、セオドール、ブレーズを集めた。
そして、先程の事を話すと、反応は様々だった。
パンジーは少し怒っており、セオドールは無表情のまま本を読み続け、ザビニはにやりと笑っていた。
「Aは気にしなくてもいいと思うわドラコ！どうせいつもの勉強バカな時期でしょ」
「俺も気づいてはいたが何故かは知らない」
「…はぁ」
相談相手は彼らであってたのか？と今1度自分に問いた。頭を抱えるとブレーズが口を開いた。
「僕は分かるけど、なぜ彼女が避けてるのか」
僕は驚きつつも教えて欲しいという意味を込めてブレーズに視線を投げた。だが彼は柔和に笑う。
「教えて欲しそうだな。でもドラコ、これはお前自身が気づかなきゃ意味無いよ」
数ヶ月前にあったやり取りを思い出しながら、教室へ向かう。あれから、Aはまた行動を共にしてくれるようにはなったが、僕が気づくべきことには気づけていないままだ。
右後ろにいる彼女をちらりと見ると、彼女が気づいて笑い返す。
その笑顔の裏にはまだ、あの陰りが潜んでいるような気がした。
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マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
