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ぱっと目を開けると、背中にはじっとりとした汗をかいていた。デジャヴを感じながら、私は上がっていた心拍数を落ち着けるように深く息を吐いた。
『… …。』
最後の諦めたような顔をしたセオドールが瞼の裏に焼き付いていて離れない。何度か顔を合わせた記憶はあるが、あんな雰囲気だったとは今の今まで思い出せていなかった。
私は頭をリセットするようにかぶりを振り、薄手のガウンを羽織って寝室から出た。
『あ、おはようドラコ。』
「ああ…おはようA」
丁度廊下に出ていたドラコに挨拶をする。どうやらドラコも今起きたばかりのようで眠い目を擦りながら欠伸をしている。そんな等身大の姿に私はつい笑を零した。
私は今、ドラコの家に遊びに来ていた。ホグワーツ特急で家に帰り、程なくして招待の手紙が届き、今に至る。
笑った私に訝しげな目を向けつつドラコは階段で下に降りていく。私も彼の後を追いかけるようにして階段を降りていった。
「おはよう、2人とも。」
リビングに到着すると、ナルシッサさんが美味しそうな朝食を机に並べている最中だった。私がおはようございますと返すと彼女は座ってと私とドラコを椅子に促した。
ドラコと一緒に朝食を摂る。美味しいです、とナルシッサさんに伝えると、ありがとうと温かい笑みを浮かべた。そうして朝食を摂り終わると彼女は思い出したかのように手を叩いた。
「そうだわ！A、新しい服を買ったのよ！着てみてくれる？」
『はい、是非。でもナルシッサさん、そこまで私に…』
服を買わなくても、と言葉を続けようとすると、彼女はにやりと笑って自分の唇に人差し指を添えた。私はそんな彼女に肩を竦めた後に、いそいそと彼女が持ってきた服に自室で着替えた。
「私の見立ては正しかったわね、似合ってるわ！」
『ふふ、いつもありがとうございます。』
マーメイドのワンピースに薄い花柄のボレロがセットになったドレスをナルシッサさんは用意してくれた。生地はしっとり滑らかで上質な物であることが分かる。
このように彼女は私がドラコの家に遊びに行く度ドレスをプレゼントしてくれる。毎回もう十分ですと断るのだが、もう娘みたいなものよ、と毎回押し切られるのが恒例行事となっている。
『どうかしら、ドラコ。』
「…っに、似合ってる。」
そして、私が意地悪くドラコに感想を聞き、ドラコがしどろもどろになりながら褒めてくれるのもまた、恒例行事となっていたのだった。
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マニ。(プロフ) - 猫田さん» ✉️。わかりました！これからも更新応援してます！ (1月5日 15時) (
レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - マニ。さん» ありがとうございます！お気持ちは大変嬉しいのですが、今はこちらの作品の更新に集中したいと思っているので失礼ながら遠慮させて頂きます;; ですが、お話したいと思って下さって凄く嬉しかったです！ありがとうございます (1月5日 15時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます！亀更新ですが、よろしくお願いします (1月3日 4時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - とっても面白いです！作者様のペースで更新頑張ってくださいね！ (9月18日 15時) (レス) id: c72e216da9 (このIDを非表示/違反報告)
猫田(プロフ) - 箱さん» こちらこそ、読んで頂けて嬉しいです！ありがとうございます (2023年2月25日 14時) (レス) id: 922d1d8c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田 | 作成日時：2023年2月9日 21時
