歌い手短編集 (ページ1)

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よそ見【mfmf】ページ1

ある日の昼下がり。
私がリビングでそらるさんのヴァンパイアを聞いていると…

「おはよ…あ、またそらるさんの歌ってみた聞いてるでしょ」

私の彼氏であるまふくんが、いかにも寝起きです！って感じの見た目で私の前に現れた。

『だってだって…かっこいいんだもん！』

もちろんまふくんのヴァンパイアも聞いたしそっちも好きだけど、まふくんにはまふくんの、そらるさんにはそらるさんの良さがあって…最近はそらるさんのヴァンパイアにハマっているのだ。

「…僕は？」

まふくんがソファに座っている私の膝に手を置いてくる。

「僕はかっこよくない…？」

そ、そんな…！そんなうるうるとした瞳で見つめないで…！

『かっっっっこいいし可愛いに決まってるじゃん！！！』

思わずまふくんを抱きしめる。
未だに彼と触れるとドキドキしてしまう私は、バレるのが恥ずかしくて直ぐに離してしまったけど。

「それならいいけど…たまには僕だけを見てね」

そう言って笑うまふくんは、まさしく天使そのもので…

「あと、ちょっと妬いちゃったから1週間、ちゅーしてあげない…かも」

…やっぱり、小悪魔かもしれない…