【おそ松さん】先輩、大好きです！

21　綺麗。 ページ22

末弟side
＊




(……っんだよあれ…)

“お似合い”とか、Aちゃんのことを傷つけることはわかっているはずなのに。



「僕の方が、Aちゃんを…」

幸せに出来る。



(誰かを幸せにしたいとか、思ったの初めて)



「……Aちゃん！」


腕を引く。

Aちゃんを僕に振り向けるように
僕のことを見つめさせるように




「ﾊ、ﾊﾊ……トド松先輩、」


なんで
なんで君は、泣きながらも笑うんだ。




(…Aちゃんは、いつも何考えてるのかわかりにくい)




いつも笑顔で、明るくて。

でもどこか自分をあまり出していないような雰囲気がある子だ。


(でもね……




僕、知ってるよ)



Aちゃんは、チョロ松兄さんと話すときの顔は

いつも以上に、綺麗なんだ。






僕は、Aちゃんを抱きしめた。
胸の中で泣く君を見る。


(……やっぱり、チョロ松兄さんばっかり)



僕のことなんか、見ていない。
それなのに


この腕を緩められないのは。





(…悔しいな)

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