11 食わせて。 ページ12
*
「チョロ松先輩、メロンパンですか?女の子ですね〜」
「ぶはっwかっわいwww」
「甘いもん食いたくなっただけだっつの…」
うんざりという顔で返すチョロ松先輩は、手に持ったメロンパンをあむっと頬張った。
結局、私達3人は一緒に屋上で昼食をとることになったのだ。
(メロンパン食べるチョロ松先輩かわいい〜…っ!)
「……およ?Aちゃんの弁当うまそ〜」
「ありがとうございます〜。今日ちょっと寝坊しちゃって、急いで作ったんですけど…」
「えっ、自分で作ってんの!?すっげー」
私のお弁当を見て感心の声をあげてくれる。
チョロ松先輩は黙々と作業しているのが寂しいが。
(ふふ、こう言われるのは嬉しい)
「ねぇねぇAちゃん、ちょっと食わせて?」
「え、味は保証しませんよ?」
「いいっていいって。
はい、あーん」
「「え」」
そう言ってパカッと口を開くおそ松先輩。
(えっと、これは…)
「……おそ松兄さん、自分で食えよ」
「え〜、やーだー。
ってゆーか、なんでチョロ松に言われなきゃなんないの?彼氏でもないにょにんむ、美味い」
おそ松先輩はそう話しながら、手で私の玉子焼きを食べた。
(結局自分で食べたな)
「かっ彼氏とか関係無くて、俺はただ常識的に…、」
「あーあーそういうのいいって。それはそうとAちゃんはさ、
美人だし料理出来るし愛想もいい、のに、チョロ松が好きなの?」
「……」
この人は
(試してる、のかな)
おそ松先輩の表情はずっと変わらない。
にこにこと、私が話し出すのを待っているようだ。
「……チョロ松先輩には、助けてもらったんです」
「うん」
「でも今だったら…
全部、全部が私は大好きなんです」
曖昧な答えかもしれない。だけど私の頭の中は単純にこう思っているのだ。
「だから、チョロ松先輩に好きになってもらえるように頑張ってるんですからね!」
少し静かになっていた空気を振り払うように、私はおそ松先輩と……
チョロ松先輩に向けて言った。
「……全部が大好き、ねぇ…。
…いいね!!」
おそ松先輩はぐっ、と親指を立てて言った。
おそ松先輩が、初めて本物の笑顔を私に向けてくれたような気がした。
(…まぁ、全部私の想像だけど)
どこか、“認めてもらえた感”を私は得た。
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ねこの鈴(プロフ) - サクラさん» ご提案ありがとうございます(^_^)考えてみます! (2019年1月9日 0時) (レス) id: 584a944f31 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - その後話がほしいです! (2017年12月19日 20時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
ねこの鈴(プロフ) - 名無しさん» おぉぉありがとうございます!がんばります!! (2017年7月5日 18時) (レス) id: d39605c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - チョロ松可愛い!天使かよ!?これからも頑張ってください! (2017年7月5日 0時) (レス) id: d73813ddeb (このIDを非表示/違反報告)
ねこの鈴(プロフ) - No.7 クラゲ松さん» 私も〜愛してますよチョロ松ぅ〜ありがとうございます〜!/// (2017年6月21日 22時) (レス) id: d39605c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこの鈴 | 作成日時:2016年4月4日 16時