信じてる ページ34
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「八斎會と協力するだって…！？」
とトゥワイスが驚きの声を上げた。
その日のうちに全員で集合し、弔は死穢八斎會と協力すると話をした。
今日は荼毘もスピナーもいる。
Mr.コンプレスの義手を作る為に、義爛もここへと訪れていた。
「ああ！
何度も言わせるな。
あちらの計画には、充分な旨みがある！
トガとトゥワイス！
今日からおまえらはヤクザだ！！」
と答えた弔に
「つまんねぇ冗談だ。
面白えよ死柄木…！！」
と言うトゥワイス。
「黒霧とAも持っていかれそうだったが粘った
よ。
まぁ実際、黒霧は今大事な案件に取りかかってるし
な…。
移動については地下からのルートで…」
と言う弔の説明を遮って
「何が旨みだよ！
冷徹ぶりゃ、リーダーか！？
感化されちまったか？
あのマスク野郎に！！
あいつはマグ姉を殺したんだぞ？
あいつはMr.コンプレスの腕をぶっとばしたんだ
ぞ！
あいつは…！
俺が不用意に連れて来たんだぞ！？
トガちゃんもよぉ！
何とか言えよ！！」
とトゥワイスは言う。
言いたいことはわかる。
実際オレだって、マグネやMr.コンプレスの腕の事は許せてない。
けど、弔はあいつに感化された訳じゃない。
「弔くんにとって、私たちは何でしょう？
私にとって連合は気持ちが良い。
ステ様がキッカケでした。
私も私のやりたいように…生きやすい世の中に…
出来るものならしてみたいと思うのです。
ねぇ、弔くん。
何の為に辛くて嫌なことしなきゃいけないの？」
とトガは弔の首筋にナイフを当てた。
トガの言い分もわかる。
誰だって、自分の居心地が良い場所にいたい。
いたくない場所で、やりたくない事をやらなきゃいけないのは苦痛でしかない。
弔は"お父さん"を顔から離して
「…そうだな。
俺とおまえたちの為だ。
向こうは連合の機動力を削ぎ、且つ有用なおまえら
を懐柔したいんだろう。
外堀から取り込んで、従えたいんだ。
ハナから対等になんて考えてもいないのさ。
トゥワイス、責任取らせろと言ってたな。
こういう取り方もある。
俺は…おまえたちを信じてる。」
と優しく笑った。
そして翌日、トガとトゥワイスはオレの案内で死穢八斎會へと出向した。
「オレも2人の事、信じてるからな。」
と別れ際に手を振ると、トガもトゥワイスも笑って頷いた。
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作者名：九音 | 作成日時：2021年3月3日 23時
