大聖堂の地下階層キャラシート集 (ページ8)

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この耳飾りはかつて、下界に住んでいた異種族の姫(巨人族の中でも色々な解釈がある)に恋い焦がれた一人の巨人が、彼女に会うために、同じ山脈に住む隣人であり、友人であり、同盟相手である鍛治妖精(ドワーフ或いはレプラホーンもしくはノーム)に頼み込んで、その類稀なる怪力と六つの山を重ねても足りないほど巨大な体を失うことを代償に、作って貰ったものであるという伝説が残されている。

何故複数あるのかというと、童話によると、最初は耳飾りは一つの指輪であったのだが、巨人の背があまりにも大きく、指輪一つ程度の力では人間の大きさにまで縮むことができなかったため、妖精は一つの指輪を加工して六つの耳飾りを作り出し、それを巨人に与えたところ、彼は人間の大きさにまでなることができたのだそうだ。ちなみに彼の身につけているものや、巨人族の多くが身につけているものはそれを模したレプリカであり、本物は普段は巨人の国と隣り合うようにして暮らしている鍛治妖精たちが住む洞窟の中で封印されているらしい。

大聖堂のあるポヴァーヴルから見て西の果てにある、枝葉が幾重にも重なり合うようにして聳え立つ山脈にある、巨人族の国の生まれ。ちなみにこの山脈は別名『陽の眠る場所(Ubi sol dormit)』と呼ばれており、多くの宗教や、神話などにおいて悪魔や怪物などが住む場所とされている場所である。数百年前に人間とエルフの間に生まれた”勇者”がこの山脈を根城にしている”魔王”と戦った…という有名なおとぎ話がポヴァーヴルや、ポヴァーヴルの周辺諸国などで語り継がれているが、実際は何千年も昔から巨人たちが静かに暮らしている場所であり、この魔王というのは先代の巨人族の王のことである。

巷では、悪魔を信奉する教団のアジトがあるとか、魔王の宮殿があるとか何とか、有る事無い事言われているがそんな物は存在しないし、そもそも存在させない。あるのは巨人族が穏やかに暮らす小さな、国とも呼べないような小ささの、小規模の国があるだけである。だが、どうかガッカリしないで欲しい。そもそも巨人族自体、人里に降りてきていることが珍しい種族であるので、出会えただけでもラッキーである。大聖堂にはおそらく彼ぐらいしか巨人族はいない。巨人族の血を引く人間…というのはたまに現れるが、大体はスプリガンという体の大きさを自由自在に帰ることのできる妖精とのハーフであることが多い。本当に巨人の血を引いている場合は、そもそも人里にいること自体が基本的に有り得ないのである。

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