大聖堂の地下階層キャラシート集 (ページ5)

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【性格】…周囲には静謐の極みのよう、掴みどころのない水、或いは風のよう、というような性格をしていると語られることが多い。彼の性質は寡黙にして厳格であり、諦観と達観の下、流転して行く運命の環を静かに見詰めている。全ての存在を平等に均等に愛でているが、全てに対してさほど興味を抱いていないだけであるとも言えるのかもしれない。無用な争いや対立を好まず中立中庸であることを好むとされている…が、これらはあくまでも戦うと己側にも一定の損害が出るためであり、損害が少ない・容赦をする必要性が無いと判断した場合は別である。無用な争いや対立を好まない理性的な人格者であると他者に評価されていることが多いが、実際はそうではない。

その評価は半分は正しいが、もう半分には誤りがある。確かに、彼は無用な争いや対立を好まない。しかしそれは、彼や彼の種族が長寿であるが故に非常に老獪かつ合理的な思考をする存在であるため、何より彼自身、物事を自身や仲間にとって有益か無益か、無駄か無駄ではないのか、それを判断し無駄と判断したものを徹底的に避け、とことん『利己主義』を追求する人物である。故に、彼は人格者か、と聞かれれば否と返答するほか無いのである。しかし、何とも皮肉なものである。彼ほど残酷なまでに、冷徹なまでに「マイペース」な人物が、「優しくて穏やかな人格者」などと。

微笑みの下で目的のためならどんなに非道で腹黒いこともどんなに凄惨で残酷なことも平然とやってのける、清濁併せ持った人物であり、力の抜きどころ、入れどころを熟知している…彼なりの、この世の中を渡るための処世術とも言えよう。その証拠に、他者や他種族の命も『必要ならば』一切躊ためらうことの無い非情さに加え、その命を一瞬で呆気なく奪い去ってしまうことのできる実力を持つ。だが、それと同時に、最愛である妻や血を分けた存在である自分の子どもたちを溺愛し、従兄弟であり幼馴染である巨人族の国の現国王の苦労を気遣い労う、愛情深さや懐の広さ、思い遣りも持ち合わせている。

怒りの沸点が高く、滅多に怒らないが、それ故に一度堪忍袋の緒が切れたとしたら、それはそうそうのことでは収まるものでは無いということだろう。年齢のこともあり、老獪でシニカルな策士であるのか…と思いきや、実は案外ノリが良く、剽軽なところもあり、チャーミングな性格の持ち主である。実は彼本来の性格はどちらかと言えば明るく朗らかで、のんびりとしたものである。

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