革命の光 4【サボ】 (ページ10)

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夜明けと覚悟ページ10

Sabo side

「あれは多分助けてって言ったんだと思う。」

コアラが驚いたように目を見開く。

あの、一人でいつも何とかしようとするAが助けを求めるとは思えない。

自分で何でも解決しようとする。

あの時なんてAがなんて言ったか、
本当は全く聞こえなかった。

もしかしたら何も言っていなかったのかもしれない。

レイはその花束を見つめ暫く何かを考えてから、俺に視線を向ける。

「んで、俺に何を求めてるわけ？」

「お前ならAが何を考えているか、
分かるだろ？」

レイは目をそらさず俺の事を見つめる。

そして今更ながらに気づいた。

こういう時Aとレイはよく同じ目をする。
相手を心を、本気を、推し測るみたいに。

「自分よりも俺の方がAを知ってるってことを認めることになるけどいいのか？」

『そうだ。お前の方がよく理解してる。
認めたくないけどな。』

そう言葉に出した瞬間、

今までずっと、

レイとAが再会した時からずっと、

Aとレイが話している時を見てからずっと

心に引っ掛かっていたものが取れた気がした。

俺は俺よりもAの事を知っている奴がいることが嫌だったんだな。

俺が知らないAを知っているレイが羨ましかった。

昔からAを見て、

Aの背中を追ってきた。

Aの視界に入るために、隣で戦うために、
努力して、功績をあげて、なりたくもねぇ幹部になって。

ようやく視界に入れたのに。

目を閉じると今でもあの時を思い出せる

─────────大丈夫ですか？

助けられたあの日から

憧れてた