革命の光 4【サボ】 (ページ11)

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過去編見習い戦士ページ11

Sabo side

────くん

────サボくん

「いい加減に起きてよ！」

ドカッという音と共に頭部に痛みを感じる。

殴った主は目を開けずとも分かっていて、それがまた憂鬱だ。

まぁ、このまま狸寝入りを続けても被害が大きくなるだけなので渋々目を開ける。

「ったく、うるせぇなぁ。」

「サボくんが全然起きないからでしょー。」

「お前は俺の母親かよ。

つか、ここどこだ？」

母親という単語を聞いてわなわな拳を震わせながら口ごもるコアラに間髪入れずに聞く。

まだ頭が働かなくず、なぜ船に乗っているのか思い出せない。

辺りを見回すと甲板で眠りこけていたのは分かった。

「もぉ！何寝ぼけてんの？
これから海賊がアルカナ国の市民を幽閉しているから助けに行ってる仲間をフォローしに行くんでしょ！」

「あぁ？そうだった気がしなくもなくも……」

「しなくもなくもじゃない！
しっかりしてよ！」

「いてっ！殴ることないだろ？」

二発もまともに食らってじんじんと痛む。

女と言えども魚人空手を会得しているから、力も意外とあって、そう何回も殴られては困る。

これから任務かぁ。

考えるとため息がでる。

任務が嫌いなのではなく、むしろもっと行きたいと思っているのだが、悩みの種は別のところにある。

「まだ、見習いだってこと気にしてるの？」

「気にしてねぇよ。」

「気にしてるじゃない？」

「ねぇって！」

否定の言葉と同時に立ち上がる。

今まで立っていたコアラに見下ろされていたが、立つと俺の方が高くなる。

「気にすることないよ。私たちまだ子供なんだから。見習いくらいが丁度良いって。」

「もう子供じゃねぇよ。
革命軍に入って俺は３年いや、四年か？
ともかくそこら辺の大人より長くいるんだ。
早く俺も一人で戦いたい……。」

コアラが隣で大きくため息をつく。

さらに憐れむような子供を見る目で見てきた。

全く失礼な奴だ。