検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:3,563 hit

二話 ページ2




なぜ私だけが助かったのか。

呑気に遊びにいっていたのだ。学校でできた友人と共に。


遊びから帰った時にはもう、自分の居場所はなくなっていた。

オマケに、その数日後太宰が失踪した。

その太宰が探偵屋に入るまでの二年間、私は独りだった。


何度も死のうと思った。だけど、死ねなかった。


「太宰、私と心中する気は」

「ないに決まってるでしょ鳥肌たった」

「それは申し訳ない。カイロをやろう」

「この時期にカイロは季節外れすぎない?」

「そうか?」


確かに今は七月間近。カイロはもう時期じゃないだろう。



「....で、どこに行くの?」


その言葉で、先程の緩い空気が一転した。


ピリと空気が固くなる。太宰の表情は真剣そのものだった。


それで、私が今太宰と一緒にいる理由を思い出した。

三話→←一話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:涼風梓 x他1人 | 作者ホームページ:http://ukaitue  
作成日時:2021年2月25日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。