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(Aside)
ニ「よし、ならば頁をめくるがいい。
そうだな、はじめだから一番目の頁のやつと話すといいだろう。
ユウセイによれば、そいつは古来からお前たちの血筋に憑いている神、だそうだ」
ニャンコ先生に言われたとおり一番はじめの頁を開けると、やはり落書きのような
「く…おん、
ニ「神とは言ったが、
人はそいつを、『
「狗神……」
ぽぽん、と頭に浮かんだのは幸運の柴犬の神様でした。
そういえば、一回柴犬を触ってみたことがあります。
ふわふわで気持ちよかったのでした。
あんな感じだとわたし的には好都合なんですが・・・・・・。
ニ「おい、満月。何か違うものを想像してはいないか。
狗神とは、怨霊の類だぞ」
「怨霊……怨みに、霊ですか。それはおっかないですね」
ニ「お前がそれを言うか……!
森でのお前はそれの比ではなかったというのに……!」
慄く先生に、にこ〜と笑いかけます。
「先生ー? 森でのわたしがどうかしましたかー?」
ニ「ぬぉっ!? お前は地獄耳か! なんでもない、なんでもないわ!」
白々しい先生の言葉を半目で聞き流しながら、ちら、と頁の方に目を向けました。
怨霊、ですか。
ニ「ふん、狗神とはな、古来、人が作り出した使役の術であって、呪った相手の血筋につき、不幸をもたらすと言われているモノだ。
捨てられていた子犬や、乱暴に扱われた奴らの成れの果てだから、案外子供っぽいのが特徴だな。血筋についてないやつなんかは、普段は人型で山奥に潜んでいるのだとか。
うまくやれば、家の守護神にもなってくれる、いい奴らだぞ」
ちなみに、酒より肴の方がやれるクチだな、と先生が鼻息を荒くして言います。
……その情報は無関係ですよね?
取り敢えず無視することにしまして……
「で、どうすればいいんですか」
ニ「とりあえず、呼び出してみるといい。わたしが知っているのはそれぐらいだしな。
ほれ、その頁を丁寧にちぎれ。丁寧に、丁寧にだぞ」
「はぁ……」
いまだ半信半疑のままページをちぎります。
真ん中辺りまでちぎると、ビリっ、と何かが指先に走りました。
「ー!? せ、静電気ですか・・・?」
あなおそろしや……
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ルア・クロワール(プロフ) - さんきゅう、ゼル!次も頑張るのにゃ! (2015年1月27日 21時) (レス) id: 266707fba7 (このIDを非表示/違反報告)
ゼル@瑞西領平成目隠島物怪村(プロフ) - ルアー!ハロハロ~☆やっと来れたよ!夢主ちゃん激おこぷんぷん丸カムチャッカファ…げふんげふん。とりあえずお気に入りぽちっとな! (2015年1月24日 22時) (レス) id: d2761511ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルア・クロワール | 作成日時:2015年1月23日 21時