検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:19,476 hit

*25 ページ27

(Aside)




ニ「よし、ならば頁をめくるがいい。

  そうだな、はじめだから一番目の頁のやつと話すといいだろう。

  ユウセイによれば、そいつは古来からお前たちの血筋に憑いている神、だそうだ」


ニャンコ先生に言われたとおり一番はじめの頁を開けると、やはり落書きのような文字(なまえ)が和紙に描かれていました。


「く…おん、玖苑(くおん)。神様、ですか」

ニ「神とは言ったが、生粋(はえぬき)の神ではない。そいつはどちらかといえば、わたし達の方に近い存在だ。

  人はそいつを、『狗神(いぬがみ)』と呼ぶ」

「狗神……」


ぽぽん、と頭に浮かんだのは幸運の柴犬の神様でした。

そういえば、一回柴犬を触ってみたことがあります。

ふわふわで気持ちよかったのでした。

あんな感じだとわたし的には好都合なんですが・・・・・・。


ニ「おい、満月。何か違うものを想像してはいないか。

  狗神とは、怨霊の類だぞ」

「怨霊……怨みに、霊ですか。それはおっかないですね」

ニ「お前がそれを言うか……!

  森でのお前はそれの比ではなかったというのに……!」


慄く先生に、にこ〜と笑いかけます。


「先生ー? 森でのわたしがどうかしましたかー?」

ニ「ぬぉっ!? お前は地獄耳か! なんでもない、なんでもないわ!」


白々しい先生の言葉を半目で聞き流しながら、ちら、と頁の方に目を向けました。

怨霊、ですか。


ニ「ふん、狗神とはな、古来、人が作り出した使役の術であって、呪った相手の血筋につき、不幸をもたらすと言われているモノだ。

  捨てられていた子犬や、乱暴に扱われた奴らの成れの果てだから、案外子供っぽいのが特徴だな。血筋についてないやつなんかは、普段は人型で山奥に潜んでいるのだとか。

  うまくやれば、家の守護神にもなってくれる、いい奴らだぞ」


ちなみに、酒より肴の方がやれるクチだな、と先生が鼻息を荒くして言います。

……その情報は無関係ですよね?

取り敢えず無視することにしまして……


「で、どうすればいいんですか」

ニ「とりあえず、呼び出してみるといい。わたしが知っているのはそれぐらいだしな。

  ほれ、その頁を丁寧にちぎれ。丁寧に、丁寧にだぞ」

「はぁ……」


いまだ半信半疑のままページをちぎります。

真ん中辺りまでちぎると、ビリっ、と何かが指先に走りました。


「ー!? せ、静電気ですか・・・?」


あなおそろしや……

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←*24



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
設定タグ:夏目友人帳 , 妖怪 , ルア・クロワール   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ルア・クロワール(プロフ) - さんきゅう、ゼル!次も頑張るのにゃ! (2015年1月27日 21時) (レス) id: 266707fba7 (このIDを非表示/違反報告)
ゼル@瑞西領平成目隠島物怪村(プロフ) - ルアー!ハロハロ~☆やっと来れたよ!夢主ちゃん激おこぷんぷん丸カムチャッカファ…げふんげふん。とりあえずお気に入りぽちっとな! (2015年1月24日 22時) (レス) id: d2761511ae (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ルア・クロワール | 作成日時:2015年1月23日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。