リヴァイと赤ん坊と... (ページ6)

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６話ページ6

「眠いなら寝ろ。」
赤ん坊をベッドに寝かせ手を握ってやる。

少しグズグズと泣いていたが、しばらくすると寝息をたて始めた。

寝顔も普通の赤ん坊にしか見えない。

そっと手を離し、布団を腹までかけてやった。

起こさない様に俺もベッドに横になる。

赤ん坊の寝顔を見つめているうちに、俺も眠ってしまった...。

「あー、あー。」
誰かが俺の顔を叩く。

ガバッと跳ね起きると赤ん坊が笑っている。

「あぁ...お前か...。」
俺は赤ん坊を抱き上げ、地下からあがって行った。

「おはようございます！兵長！」

皆はもう起きて朝食の準備をしていた様だ。

「昨日は...大丈夫でしたか？」
ペト〇が赤ん坊に笑いかけながら聞いてきた。

「あぁ...特に何もなかった。」

「そうですか、なら良かったです。」

「おぎゃあ...ほぎゃあ...おぎゃ...。」

「あ、ミルク作ります！」
グン〇はそう言うとミルク缶を手にして粉を計り始める。

俺はテーブルの椅子に腰をかけた。

「そんなに泣くな。もうすぐミルクが出来る。」
話しかけながらあやしてみるが、空腹の赤ん坊は無視して泣き続けた。

「出来ました。」
グン〇が哺乳瓶を俺に前に差し出す。

「あぁ...。」
哺乳瓶を受け取ると頬に当て温度を確認した。

「少し熱い、哺乳瓶を水につけて冷やせ。」

「...っ、はい！」
急いで俺の手から哺乳瓶を取ると冷やしに行った。

「兵長、巨人の赤ん坊にそこまで気を使わなくても...。」
エル〇が苦笑いをしながら俺に話しかける。

「大事な...調査対象だろうが。命令だ、わからねぇのか。」

「は...すみません！」
エル〇が俺に敬礼をした。

「兵長！これで良いでしょうか？」
哺乳瓶を俺に手渡すグン〇。

俺はまた頬に当て温度を確認する。
「良いだろう。」

俺の腕の中で泣きわめく赤ん坊に哺乳瓶を見せると、自分の物だとわかっているのか更に大声で泣き始めた。

「泣くな、頼むから...それ以上泣くな。」

口の中に哺乳瓶を入れてやると必死で吸い付き、飲み始めた。

「今日、ハン〇分隊長とエレ〇くんがこちらに来るんですよね？」
俺の前に紅茶を置いたペト〇。

「こいつの様子を見に来るらしい。」

「あの人は、巨人と聞くと...いてもたってもいられないんでしょうね。」
グン〇はそう言うと、飲もうとしていた紅茶を吹き出した。

「何をしてやが...る...。」
グン〇の視線の先に...人間の奇行種が居た...。