リヴァイと赤ん坊と... (ページ31)

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３１話ページ31

「ビカチャちて～。」
ベイビがミカ〇の足に飛びついた。

「うん、遊ぼうか。」
ベイビを抱き上げ、エレ〇に手渡すと紙を手に持って何かを折り始める。

「ベイビちゃんは...お花好き？」

「おあなちゅきぃ！」

「ちょっと待ってね。もうすぐ出来るからね。」

話しながら手先を器用に動かし、ベイビの前に完成した折り紙を差し出した。

「あ！おあな～！！」

「はい、どうぞ。」

可愛らしい花の形をした折り紙を受け取ると、大事そうに胸に抱きしめた。

「かあいいねぇ、おあな～♪」

「ベイビちゃん、お花良かったね！」

「うん！よかっちゃ！」
ベイビはアルミ〇に笑いかける。

「おい、次あれ折ってくれよ！あれ、何だっけ？」

「風船...？」

「そう、それだ！」

「エレ〇は小さい頃から私にこればかり折らせてたわよね。」

「え、そうだっけ？」

「そうだよ！折り紙と言えば風船だったよ。」

３人が楽しそうに笑うと、ベイビもケタケタと声を出して笑った。

ミカ〇は簡単そうに折っているが、かなり複雑に折り込んでいく。

フーッと空気を中に入れるとポンッと膨らみ、ミカ〇は手の上で跳ねさせて見せた。

「うわぁ、ビカチャちゅごいねぇ！」
目をキラキラさせながら風船をみて喜んだ。

「はい、そーっと持ってね。」

「うん！ちょーっと...。」

ベイビはそっと受け取り、俺の所に見せに来た。

「パパ、ビカチャちゅごい！」

「ほぉ...。」
思わず手に取って眺めてしまった。

「お前、これは何処で覚えた？」

「...子どもの頃に母が教えてくれたものです。東洋の方では子供達が紙を折って遊んでいたそうで、母も祖母から教えてもらった、と言っていました。」

「器用だな...。」

俺はそのフウセンとやらをベイビの手に返した。

「兵長、まだ紙はいただけますか？」

「あぁ...好きなだけ使え。」

引き出しから不要になった書類を大量に出してやった。

「ありがとうございます！」
嬉しそうな顔をして紙を受け取るとミカ〇に手渡すエレ〇。

その姿を見て、まだまだガキだな...と鼻で笑った。

ソファのテーブルの上には、花、風船の他、猫、犬、鳥、船、星...と色々並べられ、「最後にもう一つ...。」と何かを折っていた。

紙をちぎり、小さくして細かく折っていく。

「よし！ベイビちゃん、手を出して...。」

手を差し出したベイビの指に何かが差し込まれた。

「はい！指輪だよ。」

「わ！かあいい！かあいい！」
ベイビは駆け回って喜び出した。