リヴァイと赤ん坊と... (ページ4)

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４話ページ4

俺がおんぶ紐の袋を開け、仕方なく説明書を読んでいると赤ん坊が泣き出した。

「どう...した？」
ベビーベッドを覗き込むとパクパクと口を動かしながら泣いている。

「...腹が減ったのか？」

オル〇が買ってきた袋の中を見て、ミルクの缶と哺乳瓶を取り出した。

「おぎゃあ...おぎゃあ...おぎゃあ！」
待っていられないとばかりに大声で泣き続ける。

「ちょっと待て...。」
ミルクの作り方を読み、その通りに作った。

(...少しぬるかったか。)
哺乳瓶を頬に当て、温度を確かめる。

「おぎゃあぁぁ、おぎゃあ！」
さっきよりも大声で泣く赤ん坊を抱き上げ、ソファに座ると哺乳瓶を口に入れた。

アワアワアワ...と口を動かしたかと思うと、泣き止んで静かに飲み始めた赤ん坊。

俺を見つめながら、必死でミルクを飲んでいる。

「...美味いか？」
俺は赤ん坊に話しかけた。

こうして見るといたって普通の赤ん坊にしか見えない。一体何故...。

しばらくすると哺乳瓶の中が空になっているのに気付く。

「飲んだか。」

赤ん坊の体を抱き上げ、膝に座らせると「ケフッ」とゲップを出した。

俺の顔を見て、満足そうにフニャと笑う。

「ちょっと待ってろ。」
赤ん坊をベッドに寝かせ、哺乳瓶を洗いに行こうとしたらまた泣き出した。

「...どうした？」
ベビーベッドを覗き込み声をかけると泣き止む赤ん坊。

「はぁ...。」
俺は仕方なく赤ん坊を抱き上げ、片手に哺乳瓶を持ちエル〇の部屋に向かう。

「おい、これを洗ってきてくれ。」

「あ...はい！」
エル〇は俺の手から哺乳瓶を受け取ると、困惑した顔をしながら洗いに行った。

「あ、リ○○○探したよ！」
ハン〇が手に本の様な物を持ちながら走ってくる。

「これ！必要だろうと思ってね。」

本のタイトルは『1歳までの子育て』。

「リ○○○も子供が居ないし、何かの役に立つだろう？」

俺は本を受け取った。
赤ん坊は本に興味があるらしく本に手を伸ばしてくる。

「ご機嫌だねぇ。」
ハン〇は赤ん坊の頬をつつくと自室に戻って行った。

「...子育て...か。」
赤ん坊の顔を見ながら呟くとニッコリと笑う。

「そんなに俺が良いのか？」

「キャッ...キャッ！」
手足をばたつかせて喜んだ。

「俺が良いとは...変わった赤ん坊だ...。」
独りごちると自室に戻る為に歩き出した。

「兵長！準備が出来ました！」

「わかった、すぐに行く。」

俺は赤ん坊をおんぶ紐で背負い、マントを羽織ると部屋を出た。