リヴァイと赤ん坊と... (ページ25)

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２５話ページ25

「ベイビ...ハン〇がベイビにって...くれた美味い水だ。飲むか？」

ベイビを膝の上に座らせて俺は容器を見せた。

「おいちいの？ハン〇！おいちいのっ！？」
嬉しそうな声を出して、ハン〇の方を向く。

「...あ、あぁ...すごく美味しいよ！」

ベイビは俺の手から容器を取ると「いたーきあーちゅ。」と言って、それを一気に飲み干した...。

「...っ！」

「おいちい！ちゅごくおいちい！」
頬を押さえてニコニコと笑う。

「そう...か。良かったな...。」

容器の中を覗き込み、「あーぁ。」とまだ飲みたそうな...残念そうな声を出した。

俺はベイビの小さな頭、頬、手、足を順番に撫でていく。
くすぐったそうに身をよじり、キャッキャッと笑うベイビ...。

しばらくすると欠伸が増え、目を擦り出した。

「パパ...ねんね。」
俺の胸に顔を擦り付けて甘えてくる。眠りに落ちるまでずっと、頭を撫で続けてやった。

何も知らずに眠ってしまったベイビの頬に頬ずりをして、ハン〇に手渡した。

「どれ位で...起きるんだ。」

「長くて１時間ってとこ...だ。さっさと済ませよう。」

「待て...！」

背中を向けて歩き出そうとしたハン〇を止め、ベイビが握ったままの容器を手から取り上げると、思い切り地面に叩きつけた。

パリ...ンッ！
陶器の割れる音が周辺に鳴り響く...。

マットの上にベイビは寝かされた。

「リ○○○班、他の皆も...頼むよ！」
ハン〇が叫ぶ。

ベイビの周りには、巨人捕獲用の罠が少し離れた場所に取り囲むように置かれ、その引き金をハン〇分隊の奴らが握っていた。

その周りから俺達が刃を握り締め、取り囲む。

刃を握る手の汗が...止まらない...。

ハン〇がそっとベイビの小さな耳を持ち、針を突き刺した。

直後に巨人化の爆風に巻き込まれない様、立体機動で思い切り後ろに飛んだ。

俺は目を瞑り、爆音が聞こえない様に...祈った。

シーーーーーーーン...。

爆発音が聞こえない。

「やった！巨人にならなかった！！」
弾む様な声でハン〇が叫んだ。

そっと目を開けると、マットの上でスヤスヤと眠っているベイビが見え...た。

ペト〇はまた涙を目に浮かべ、肩を震わせている。

ハン〇はベイビの元に行き、耳たぶを押しながらスポイトで少しずつ...血液を採取していく。

俺も傍に寄り、小さな頬にそっと手を触れてみる。

ベイビの頬はちゃんと温かくて俺は安堵のため息をつく。

他の奴らもベイビの顔をのぞき込んで、嬉しそうに笑いあっていた。