リヴァイと赤ん坊と... (ページ24)

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２４話ページ24

無事に旧調査兵団本部に着き、ペト〇達は内部の掃除に向かった。

ハン〇やモブリッ〇、他の奴らは荷馬車から荷物を降ろし、準備を始めている。

俺は何とも言えない気持ちでそれを見ていた。

「パパ！おあな！」
そこら辺に生えている雑草の花を大事そうに持って来たベイビ。

「こえはパパにあげゆ！」
小さな手に握られた花を俺は受け取った。

「こえはハン〇でちょ、こえはペトアでちょ...」
俺の前にしゃがみ込み、花を何本か並べ、どれを誰にあげるのか説明する。

「あ！ブンチャない！」
グン〇の分が無かったらしく、また探しに行った。

「おい、遠くに行くな！」

俺が叫ぶと「わあった！」と返事をしニコニコしながら花を探している。

「モブリッ〇、それはそこじゃない！ここに置くんだ！」
ハン〇が叫ぶ。着々と準備が進んでいった。

「リ○○○、ちょっと来てくれ！」
ハン〇が俺を呼んだ。その手には小さな容器が握られていた...。

「何だ。」
平常心を装ってはいたが、心臓が張り裂けそうに激しく動悸を打っている。

「これなんだけどね、ベイビに飲ませてほしいんだ。」

容器の中を覗くと透明な液体が入っていた。

「ちょっと待て。」
ハン〇に言うと俺の班の奴らを呼んだ。

しばらくして外に出てきた４人の表情は...固かった。

「飲みやすい様に甘くしてあるから。」
ハン〇は一瞬辛そうな顔をして俺に容器を手渡すと、指示を出しながら歩いていく。

その様子を見ていたペト〇が走り寄ってきた。

「やめましょう！今日は...やめましょう！」
俺の腕を掴んで訴えかけてくる。その目には今にもこぼれ落ちそうな涙が溜まっていた。

「...っ、やめられる訳...ねぇだろうが！」
俺は腕を振り払った。

「先延ばしした所で...いつかはやるしかねぇんだ！それをわかってて言ってるのか！」

ポロポロと涙を流し始めたペト〇。肩を震わせ、声を押し殺しながら涙を流す。

「あーっ！パパ！ペトアえんえんかわいちょおでちょーっ！」
走り寄ってきて俺の足をパンパンと叩くベイビ。

ハン〇と目が合った。眉間にシワを寄せると俺から目を逸らす。

(...辛いならどうして血液が欲しいと言ったんだ...。)

俺は深呼吸をするとベイビの目線までしゃがみ込み「...悪かった。」と謝った。

「...ペトアにごえんなたいは？」

「...わかった。」

ベイビを抱き上げ、ペト〇に「悪かったな。」と謝る。

ペト〇は大きく頷くと、オル〇達が居る方向に走って行った。