まだいるんですか、先輩。 (ページ2)

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Aside

ふぅ……と息を吐く。

1人で体育館に入る。今日は風邪で3日休んでいた、先輩がやっと来るらしい。

どうやら去年もバスケ部だったようでおそらく上手なのだろう。
少し緊張している。

『さて…準備準備』

体育館のはじにある引き出しを開け、バスケ部のメンバーと今日来る先輩の分、
ジャージを出す。ボールの用意もして、タイマーも出してメンバーを待っていた。

田中「おっじゃましっっまーーーす！！」

『田中先輩！ジャージはこっちです。今日は雨なので体育館のモップがけの分早く終わりそうです』

田中「お、マネちゃん！りょうかーーい！」

ノリのいい、田中先輩。見た目はチャラいけど、
バスケがすごく上手くて頼りになる。キャプテンだ。

本肝「どっっも。」

『あ、こんにちは！本肝先輩。』

本肝「ん～！なんか違和感！」

『え！ジャージの位置はいつもと一緒なのですが……？』

本肝「ちっ！違くてっ！！」

『……？』

本肝「"本肝先輩"ていうのがなんかな。モトキって呼んでほしいなぁ」

この本肝先輩はあざとい。と言うかかわいい。それがうざくないって言うか。
先輩のキャラだからだろうか。しっくりくるのだ。

『モト……キ。』

モトキ「なぜにぎこちない？」

『ボーッとしてたからです。』

モトキ「ん？照れているわけじゃないのか。」

『私がそんなにちょろいとでも思ってたのですか。』

モトキ「悔しいなぁ。」

そう会話をしているうちにメンバーが揃っていた。みんなジャージを着て準備万端だ。
＿＿＿＿＿＿ん？見覚えのある顔がひとつ。
でも昨日のバスケ部にはいなかったはず。あ、もしやこの人が絹張先輩……？

待って！あの人………………

絹張「あ！」

やはり、予想が当たったようだ。