50．護衛と猫 ページ50
裏梅はもじもじしながら僕に聞いてくる。
裏梅「その、宿儺様はご健在でしたか……？もう長らくお会いできてなくて」
A『元気だよ。でも、最近は皆んなの前でも話しかけてくるんだよね……』
夏油「それは五条 悟の前でもかい？」
A『うん』
僕がこくりと頷けば夏油は険しい顔をする。
僕が呪霊側だってバレるリスクが高まるし、宿儺には大人しくしておいて欲しいのかな。
真人「宿儺のやつ、俺のいないとこでAを誘惑してんの？許せないなぁ……」
叢雲「主殿の貞操は無事だ、我が護衛しているからな」
裏梅「なっ……！貴様まで宿儺様とA様の逢瀬を邪魔するのか！？」
叢雲「我は別に、宿儺を恨んでいるわけではない………主殿が宿儺を選ぶというなら邪魔はしない」
その言葉に今度は真人がムッとした表情になる。
A『まぁまぁ。僕は真人を選ぶよ、ね？だから機嫌を治して』
真人「そう？」
夏油「ちなみに私は君の候補に入っているかい？」
なぜか夏油まで聞いてくるから目を逸らしておいた。
前から夏油も思わせぶりな態度をしてくるけど……からかわれてるだけだよね？
裏梅と話していれば��猫守の里��について思い出し＿＿
A『そういえば、宿儺から��猫守の里��に行けって言われてたんだった。
裏梅は場所知ってる？』
裏梅「宿儺様が？……はい。もちろん知っていますが……」
里について聞けば裏梅が言いずらそうに話す。
裏梅「場所は知っているのですが今は封印されているようでして……」
真人「この前、夏油と裏梅と一緒に見に行ったんだよ。でも……山に入ったら霧に覆われて入口に戻されちゃった」
夏油「おそらく、結界によって猫宮の血筋以外が入れないようになってるんだろう。
まぁ、もう人は住んでないだろうけど……調べた限りじゃAが猫宮家の最後の末裔だし」
もう真人たちだけで行ってたんだ？
でも里にはたどり着けなかったっぽい。夏油の中の人＿＿羂索でさえ結界を破れないなら、僕が行くしかない。
A『渋谷の計画前に行っときたいんだよね』
夏油「それならまた日を改めて行こうか」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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作者名：シュリィ | 作成日時：2023年5月7日 20時
