15.侵入者と猫 ページ15
深夜、なんだか寝苦しくて寝返りをうつ。
でも、思うように体が動かない。
誰かが僕の上に覆いかぶさっているような気がした。
A『ん……なに、重いんだけど……』
疑問に思い薄目を開ければ。
暗くてよく見えないけど、血のように赤い4つの瞳が僕を見下ろしていた。
?「あぁ、起きずとも良い。そのまま寝ていろ。すぐまた逢える__」
耳元で囁かれる低い声が心地よくて、言われるがまま目を瞑れば。
突然____
『バーン』という大きな音と共に部屋のドアが開いた。
同時に部屋の電気をつけられ、明るい光が侵入者たちの姿を照らし出す。
A『えっ、!?な、なに……って、宿儺!?……と、五条先生!?』
宿儺「チッ、邪魔が入ったか」
五条「はーい!宿儺、お前現行犯逮捕ね。
A〜。君の部屋に不審者が入り込んでないか見回りに来たよ!」
深夜だというのにテンションの高い五条先生。
そんな先生を宿儺は忌々しげに睨みつけた。
最強と最凶の2人に安眠を邪魔された僕は__
A『見回りするにしてももう少し静かにしてくださいよ。隣に恵もいるんですけど』
五条「あぁ、それなら大丈夫。恵は一度寝るとなかなか起きないんだ」
A「はぁ……とりあえず夜なんで静かにお願いします」
僕に言われると五条先生はしぶしぶといった様子で部屋に入ってきた。
そして、そのまま自然な動作で僕のベッドに入り込んでくる。
A『……五条先生?何してるんですか?』
五条「ん?君が宿儺に襲われないよう見張ってるんだよ?」
夜だからか、五条先生は目隠しをしておらず緩いルームウェアを着ていた。
空色の瞳で僕を上目遣いで見つめてくる。
本気で僕の部屋に泊まるつもりなんだろうか。
宿儺「戯け。興が削がれるからさっさと出ていけ」
五条「出ていくのはそっちだろ。僕は教師だからね、生徒の不純な交友は止めないと」
宿儺「俺はお前の生徒ではない、小僧の体も今は俺の物だしな。
教師が生徒の部屋に泊まるのはいいのか?」
それにイラついた宿儺が五条先生の言葉に噛みついた。
なんか、この光景前にも見たような……。
宿儺は五条先生の態度を見て呆れたようにため息をついた。
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作者名:シュリィ | 作成日時:2023年5月7日 20時