12.獲物と猫 ページ12
五条「……まったく。
僕が可愛い生徒に罰則なんて与えるわけないでしょ?
今回は特にお咎めなし。勝手に嫉妬しちゃっただけだから」
宿儺「ケヒッ。図体はでかくても器は小さいのだな」
五条「悠仁、今すぐ宿儺に変わって。その口聞けなくしてやるから」
悠仁「えっ、!?それって俺の体がボコられるのでは……」
ニコリと笑う五条先生からは怒りが滲んでいて。
とりあえずここで喧嘩するのは危ないから皆んなで先生をなだめた。
__________
悠仁「そういやさ、何で宿儺は出てきたわけ?」
A『僕も思ってた。会ってることは秘密だと思ってたし』
放課後、教室で悠仁が宿儺に話しかける。
もう五条先生もいないし呼ばれてか、すぐに宿儺も現れた。
宿儺「気になるか?
……俺の獲物なのに他の男の匂いがついてたからな。癪に触っただけだ」
悠仁「他の男?それってどういう」
野薔薇「!もしかして……!」
野薔薇が先に気づいたあと、悠仁も悟ったらしく2人で顔を見合せ__
悠仁「Aって恋人いんの!?」
恵「……はっ!?」
A『えっと……その、隠してたわけじゃないんだけど』
悠仁に聞かれて僕は困った。
恵も凄く驚いているみたいで素っ頓狂な声を上げている。
ただ、順平だけは固く口を結んだ。
順平は僕と真人が付き合ってたことを知っているし、別れたと言った手前、言い訳できない。
悠仁「だれだれ!?めっちゃ気になる!」
野薔薇「A、私たち友達でしょ?隠し事はなしよ」
A『んー……順平は会ったことあるよ』
順平「っ!?え、僕……?」
急に話を振られ順平は焦る。
まぁ、真人の事だと思ってるんだから皆んなには言えないよね。
悠仁「順平頼む!」
恵「吉野、今すぐ教えろ」ガタッ
順平「僕が教えるわけには……」
恵は椅子から立ち上がって順平に詰め寄っているし。
そろそろ可哀想になってきたから僕の口から言うことにした。
A『皆んなそんなに気になる?仕方ないなぁ……僕が話すよ』
順平「皆んなに教えるって本気!?」
悠仁「おっ!マジ!?写真とかある?」
A『写真はないよ。なんせ、恥ずかしがり屋な子なんだ』
__________
143人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シュリィ | 作成日時:2023年5月7日 20時