44.誤解と猫 ページ44
真人はニコニコしているけど、突然のことに戸惑っていると。
夏油「君とは会ったことがあるね?
__改めて、夏油 傑だ。よろしく」
夏油が笑顔で手を差し出してきた。
だけど、額には縫い目があるし中身は羂索だと思う。
記憶も引き継がれているらしく、知り合いのように話しかけてくる。
僕はキツく睨みつけながら__
A『……襲ってきた人と仲良くすると思う?』
真人「えっ、前にAを襲ったのって夏油なの?
ふーん、じゃあ漏瑚達には悪いけど……夏油にはここで死んでもらおっか」
僕と夏油の関係を察した真人が守るように前に出ると__腕を刃に変形させ夏油の首に突きつけた。
夏油「やれやれ、そう怒らないでくれよ。
この子が真人のものだって知ってたら手を出さなかったさ」
夏油は抵抗する様子もなく、両手を上げて降参している。
一触即発の空気の中____
2人の間に富士山のような呪霊が割り込んできた。
?「やめんか真人ッ!たかが人間1人の為に儂らの計画を無駄にするつもりか!?」
真人「……漏瑚は黙っててくれる?俺にとってAは1番大事な存在なんだ」
更に悪化した雰囲気に、夏油は困ったようにチラりと僕を見た。
A『……はぁ、もういいよ。夏油には敵対するつもりはないみたいだし』
真人「 えー?でも、Aがそう言うなら……」
夏油「助かったよ、A君。君は私の命の恩人だね」
真人の腕を押さえ、脅迫をやめさせる。
そしたら夏油は両手で恭しく僕の手を握った。
真人「はぁ!?何勝手にAに触ってんの?」
夏油「何って、感謝しただけだよ。変なことはしてないさ」
また喧嘩しそうな2人をなだめていると__
?「ぶーぶぅー」
振り返ればタコのような呪霊が僕の上着を引っ張っていた。
A「えっと……?」
?「ぶー!」
その呪霊はそっと触手のようなものを差し出す。
A「挨拶……のつもりなのかな?」
?「ぶふー!」
僕も手を差し出し握り返せば、喜んでいるようだった。
すると、大木を思わせる背丈の大きな呪霊も側にやって来て。
花御「陀艮は懐いているようですね。初めまして、人の児よ。
__私は花御。真人の仲間であり、人が森を畏怖する感情から生まれた呪霊です」
頭の中に直接言葉が流れ込んできた。
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シュリィ(プロフ) - 砂さん» コメントありがとうございます!続編もよろしくお願いします(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (11月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
砂 - あ、好きだこの作品…書いてくださってありがとうございますぅぅぅ、、、 (11月4日 7時) (レス) @page23 id: f5943d0623 (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 名前変えたのでコメントを投稿し直しました、通知行ってたらすみません……! (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ハンカチモンスターさん» コメントありがとうございます。こちらこそ続編の方もよろしくお願いしますね!推してもらえて感謝です♡(˶> ̫ <^˵)੭ (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 火鉢さん» 応援コメントありがとうございます。大好きだなんて嬉しいです!これからもこの小説をよろしくお願いしますね!(ˆ ̳ᴗ ̫ ᴗ ̳ˆ)♡ (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュリィ | 作成日時:2022年10月5日 22時