25.映画と猫 ページ25
初めての訓練にて。
今日は学校をサボり、自分の術式を真人に見てもらっていた。
真人「んー……これはかなり強い術式だね」
A『真人から見てもそう思うんだ?……どんなの?』
真人「説明すると……君が知覚するものを崩壊させる術式かな。
簡単に言うと、なんでも壊せるってこと!」
想像してたよりだいぶ物騒な術式だな。
呪術師の才能がある人って5、6歳の頃から術式を把握するって言うし。
僕には術式がないのかと思ってた。
A『壊せるって……呪霊も?』
真人「いけるよ。呪霊どころか__呪力による攻撃や術式の効果も対象だと思う」
真人は気にする様子もなく答える。
僕に祓われるかもとは微塵も思っていないようだった。
A『……危ないから真人の近くでは使わないでおこ』
真人「優しいね、君は。でもAに殺されるなら悪くないよ」
冗談か本気か分からない微笑みを向けられる。
その言葉に戸惑いつつも__
A『うーん……それなら訓練はどうしよう』
真人「あ、それだけどさ!一緒に行きたいところがあるんだ」
__________
平日昼下がりの映画館____
見る映画は終了間近ということで人もまばらだ。
真人「映画館に来るのは初めてだね〜」
A『家で一緒に見たりはするけどね』
真人は映画が好きなのか、家でもよく一緒に見ていた。
真人「それじゃ、俺の手を握ってね。呪力を流すの忘れたら教えるから」
A『うん』
差し出されたツギハギの手をそっと握る。
上映中、映画よりも真人の手の方が気になった。
真人「ん〜、意外と楽しめたね!呪力操作も初めてにしては上出来だったよ」
A『良かった……』
この訓練は原作でもやってたなと思い出す。
アニメと違って呪骸に殴られたりはしないけど__
A『……ねぇ、真人はもし過去を変えられるなら変えたい?』
帰り道、映画の内容をふと思い出して真人に聞いた。
映画は東京の男子と田舎の女子が入れ替わるという内容。
2人は過去に戻って未来を変え、最後はハッピーエンドだった。
真人「そうだなぁ、変えたいと思ったら変えるよ。
未来を恐れる必要は無いさ」
僕の質問にそう答える。
真人らしい自由な考えだけど、僕は救われたような気がした。
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シュリィ(プロフ) - 砂さん» コメントありがとうございます!続編もよろしくお願いします(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (11月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
砂 - あ、好きだこの作品…書いてくださってありがとうございますぅぅぅ、、、 (11月4日 7時) (レス) @page23 id: f5943d0623 (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 名前変えたのでコメントを投稿し直しました、通知行ってたらすみません……! (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ハンカチモンスターさん» コメントありがとうございます。こちらこそ続編の方もよろしくお願いしますね!推してもらえて感謝です♡(˶> ̫ <^˵)੭ (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 火鉢さん» 応援コメントありがとうございます。大好きだなんて嬉しいです!これからもこの小説をよろしくお願いしますね!(ˆ ̳ᴗ ̫ ᴗ ̳ˆ)♡ (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュリィ | 作成日時:2022年10月5日 22時