迷いネコ【黒尾鉄朗】 (ページ37)

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黒「降りたら体育館の中で集合しとけよ！」

皆ぞろぞろと荷物を持って降りていく

あ「ついた…」

黒「何か言ったか？」

あ「…いえ、何も！荷物見るの手伝います」

バスの中に忘れ物がないか無言でチェックする

…

黒「よし。じゃあ行くか」

あ「…えっとー」

黒「！…そっかお前は向こうだな」

あ「はい」

音駒の集合場所は左側の入り口、烏野は右側。

あ「…色々ありがとうございました」

黒「おう」

あ「…」

本当に終わりか…

黒「A…」
菅「桜木！」

あ「！…スガさんだ！！」

菅「迷惑かけなかったか？」

あ「…たぶん」

菅「おい…。…あ、1週間ありがとうな！」

黒「いや、こちらこそ。お陰様で合宿充実してたしな」

なんだか懐かしいな
つい1週間前までは烏野のことで頭がいっぱいで

西「A！！！」
田「A！」

遠くで皆が待っている

黒「…じゃあな」

あ「！…はい」

菅「じゃあ行くか！」

私はスガさんの後ろをついていく

今離れたら次話せるのはいつ？
…また話せるのかな？

会えるのに話せない。
そんな関係になってしまうのか…

あ「スガさん、ちょっと…」

菅「？」

あ「クロ先輩！」

それほど距離は離れていない

黒「…？」

あ「…」

"好き"

言いたいけど言えない

自分に度胸がない、それとこれから合宿だから
言うわけにもいかない

あ「…湿布毎日届けますから！じゃあ！！」

半ば強引に言い切り私はスガさんの元へ戻る

黒「…あぁ。待ってるからな！」

クロ先輩の声で振り返るとクロ先輩はニヤニヤ笑っていた

最後にあの顔を見れたのなら上出来。

この1週間で想いを断ち切ろう
じゃないと先輩に迷惑かけちゃう

西「無事生還したか！！」
田「良かったな！！」

あ「はい！！」

澤「おい、お前ら音駒をどう見てそうなる」

菅「大地。たぶん3人は聞いてない」

澤「…だな。」

清「Aちゃん…。ごめんなさい」

潔子先輩は申し訳なさそうにしている
後ろで谷っちゃんも

あ「え！？謝らないでください！私が寝ちゃっただけなので！」

清「でも…」

西「そうですよ！謝ることないですよ！」

あ「…」

何だろうこの複雑な心境は

澤「まぁ桜木も無事に帰ってきたことだし、急いで準備するぞ！」

「はい！」

烏野高校のバレー部の返事
私は音駒のマネージャーは終わり。
今日からは烏野に戻る