迷いネコ【黒尾鉄朗】

◇32 ページ32

あ「すごい…」


久しぶりに見た音駒の練習は前と比べ物にならないぐらいレベルが上がっていた

スパイカーが打ったボールは勢い良く鋭い角度で相手コートに入る

バシッ

そして、前からすごかったけれど、しなやかな動きでレシーブをする


灰「やった！止めれた！」


クロ先輩のスパイク止めた！？
リエーフ君レシーブ上手くなってるし…


夜「もっとしっかり腰落とせ！」


灰「は、はい！」


あ「フフッ」


中身は変わってないな…


あ「！…」


あれ、何か…


孤「…」


研磨先輩も気づいてる…？
気のせいかな…


…


黒「休憩！」


あ「今日はスイカありますよ！」


灰「本当か！？」


みんなは真っ先にスイカに飛びつく


黒「ありがとなー！」

…

孤「おいしい…」


山「研磨がおいしいって言った！」


黒「そりゃ、言うだろ。」


あ「良かったです！！」


黒「だから言うって！」


私と山本先輩はハイタッチをする


黒「山本！？」


山「あ！！」


山本先輩は急によそよそしい様子で研磨先輩の後ろに隠れる


山「いや、俺はその…」


孤「Aはすごいよ。」


あ「え？」


夜「山本が女子に人見知りしない…」


あ「なんか龍先輩と似てますね！！あとノヤッさんにも！」


山「名前呼び…。お前…」


そう言うと山本先輩は号泣(？)しながら歩み寄ってくる


あ「え…」


山「お前は友だ！！俺のことは猛虎と呼べ！！」


あ「え？た、猛虎先輩？」


山「おう！」


先輩は腕を力強く振る
い、痛い…


黒「はい。そこまでー。」


クロ先輩は私の手から猛虎先輩の手を引き剥がす


黒「そんな元気あるならお前だけ午後も練習していいぞ？」


「え？」


そこにいた全員が振り向く


黒「午後は焼き肉だ」


お決まりのニヤリ。


山「俺も食べます！食べます！！元気ないです！」


孤「うるさい…」


夜「それに合宿の打ち上げじゃないからな」


灰「Aとの打ち上げですか！？」


黒「あぁ。お世話になったしな」


あ「本当ですか！？」


黒「おう！ってことで皆で準備だからな！」


スイカもう少しあとに出せば良かった


夜「リエーフはこっち。」


トイレに行こうとしたリエーフ君を先輩が引っ張る


黒「A！こっち手伝ってくれ！」


あ「はい！」


黒「何ニヤニヤしてんの？」


あ「！…してませんよ。」


黒「ふーん」


あ「先輩こそニヤニヤしてますよ？」


黒「は？」


あ「！…やっぱウソです」


ニヤニヤしてるけど

◇33→←◇31

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す