第八訓 ページ9
「惜しいねぇ…アンタ気が効くし、面がいいから客に人気だったんだけど…最初から家出の期間だけって約束だったしね」
『すみません。でも、忙しくて人手が足りない時とか声かけてください。手伝いに来ますから‼』
「そりゃ助かるよ」
スナックお登勢に急に帰った事をお詫びに後日足を運んだ。あらかたの事は旦那から聞いてたみたいで、言われてた買い出しも旦那がしてくれたためあまり怒られることはなかった。
いや、猫耳クソババアはぐちぐち言ってたけどあのババアは私の足元にも及ばないから問題ない。負け犬の遠吠えなんて子守唄だわ。
「オ前ガ居ナクテモ私ノ人気デ親父ドモヲ満足サセルカライラナイヨ」
『さすがキャサリンさん‼大人の色気ってやつですね!』
「フン!分カッテルジャナイカ」
お前が出してんのは色気じゃなくて吐き気だろ?何でその顔で猫耳?もったいなさすぎるだろ。
私みたいな可愛い子がしてこその萌え…あぁ、私みたいな可愛い子がそんな可愛い物つけてたら世の男がトイレから出れなくなっちゃうから…納得。
『そういえば旦…銀さんは今上にいますか?』
「銀時かい?彼奴なら珍しく依頼があって餓鬼ども連れて外出てるよ」
『そうですか…この前のお礼にってお菓子持ってきたんですけど…またの機会にします。このお菓子はお登勢さん達でどうぞ!あとこれも!』
「何だい?これ…‼これアンタ‼人気過ぎて手に入らないって有名の羊羹にこっちはチョコじゃないか‼」
『そうなんですか?羊羹の方はもともとお世話になったお礼としてお登勢さん達に持ってきたんですが…チョコは万事屋にと思って…でも万事屋にはまた改めて別のを用意するのでどうぞ‼』
「ヨコセババア‼」
「んな口聞く奴に渡す菓子はないよ」
「冗談デスヨイヤダナー」
『たまさんにはコレを。このオイルお口の合うといいんですけど…』
「コレは‼人気過ぎてなかなか手に入れれない幻のオイル‼」
「どんなオイル⁉」
『たまさんは機械だから人間の物は食べれないと仰っていたので…』
「ありがとうございます。A様」
これで全員分のお礼とお詫びはできたかな…万事屋が今いないのなんて把握済み。
元から両方お登勢さん達に渡すようで用意したんだよね。
一度持って来たものを持ち帰らず、かといって人に託す事もなく、自分の手でお礼をしたい美少女。
完璧すぎでは?
万事屋はまた今度大江戸スーパーで買った詰め合わせどら焼きでいいわ。
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作成日時:2020年8月25日 16時