【WT】白砂糖は何グラム？【短編集】

この手で堕としたい【水】 ページ29

人外パロシリーズ 若干胸糞注意かも



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ここに閉じ込められて何日が経ったのだろう。窓のないこの牢は昼夜さえも分からない。


「……ぅ、」


小さく声を漏らしつつ顔を上げると、ちゃりと手首に嵌められた鎖が鳴った。


「あ、起きた？」


誰もいなかったはずの空間に音もなく現れたのは、私達祓魔師の敵である悪魔の姿。何が面白いのか悪魔は私の前をふよふよと浮きながら笑っていた。


「もうそろそろかな〜と思ったけど」

「…何が、目的なの」




凶悪なほど禍々しい気配を感じた私と祓魔師の仲間達はとある街へと向かったのだが。そこにいた悪魔が今目の前にいるコイツだった。いつものように悪魔祓いを行おうとするも、奴の力は今までのどの悪魔よりも強大だった。


「はは、そんなんじゃ俺は祓えないよ？祓魔師さん」


ニッコリと笑った悪魔は私以外の祓魔師へと攻撃を放つ。瞬く間に全員その場に倒れて、私だけが残った。


「……！この、」


咄嗟に十字架を握りしめて反撃を試みたが。


「残念でした」

「っ、え…」


パキンと十字架が砕け散る。


バサリと羽ばたく音が聞こえて目の前に悪魔が降り立った。力が抜けて地面にへたり込んだ私の顎をくいと持ち上げて不敵に笑う。


「俺さぁ、君みたいな子を堕とすの…大好きなんだよね♡」

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