陸拾 ページ12
帰宅後
薫「剣心、Aさんおかえり!遅くて心配したのよ!どこ行ってたの?」
『ちょっと東京見物かな。』
薫「へえ〜…まあいいわ、先にお風呂入っちゃって!お夕餉作るから!」
剣心「いや、薫殿も風呂に入ってくると良いでござるよ!拙者が作るから!」
この間の失敗をバネに必死で厨を守る剣心。
薫「う、うん…?じゃあお願いするわ。
…あ、そうだ!Aさん!一緒にお風呂入ろう!」
『うん、ええよ。』
そうと決まれば女性陣はさっさと支度をして風呂に行ってしまった。
剣心「(拙者も女になりたかった…)」
一方仕事を引き受けた剣心は男に生まれた事を悲観していた。
剣心「(拙者だってAの一糸纏わぬ姿など長い年月を掛けてやっと一度だけ見れたのに…あんなに軽々と…)」
弥彦「剣心。」
卑猥な想像を膨らませる剣心は弥彦に気づかない。
剣心「(薫殿…強い…!)」
弥彦「剣心!!」
剣心「おろ!?…や、弥彦…どうしたでござる?」
苛立った弥彦は声量を高めて再び呼んだ。
弥彦「お前、なんかヤラシーこと考えてんだろ。」
剣心「っえ?何故…?」
弥彦「顔がだらしねえんだよ!」
剣心「なっ…何と!?失敬!!!」
剣心は指摘された己の顔をぺちんと叩く。
弥彦「いったい何なんだよ…剣心は、Aとどういう関係なんだ?」
剣心「ははっ…拙者にもよくわからんよ。」
弥彦「はぁ…?まあAは自由だし、モテるしな、しょうがねえか。」
剣心「そうでござるな。本当に…彼女には昔から参っているでござるよ。」
弥彦「…早く自分のもんにしろよな。」
剣心「っえ?」
意味深な弥彦の発言に混乱する剣心を無視し、彼は竹刀を担いでさっさと散った。
剣心「自分のもんにしろ…か。」
ー…出来ることならそんな事、もうとっくにしておるよ。
剣心は、大きく溜息を吐くと夕餉を作るために厨へ向かった。
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モブキャラ - 私『刀姫』読みました!!とっても面白くて、最高でした!「刀姫』もこのお話も更新楽しみにして待っています!色々あってお気に入り登録できませんが、私の中ではお気に入り登録認定されてますので!頑張って下さい (2020年9月10日 5時) (レス) id: 8ce7db365e (このIDを非表示/違反報告)
あんじゅ - 最高 (2020年2月20日 21時) (レス) id: 0aa15127f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柚姫 | 作成日時:2016年8月27日 22時