【黒バス】出会いはバニラの香りがいたしまして、チョコ派の私は少し口を尖らせます。Ninth

尖らせ２５３ ページ15

「つ、つまり…何が言いたいかというと…」









上手く呂律が回らない。

それでも最後まで言おうと必死に顔を上げれば、


途端に視界が黒子さんの髪色でいっぱいになった。






驚いて体を硬直させれば腰にまわる彼の腕に力が入り、

引き寄せられる。


あぁ、なんだこれ。









「く、黒子さ…」


「…好きですよ、大好きです。」


「え？」









私達の乗るチャリアカ―とすれ違う人々の目線が気になって仕方がない。

スマホで写真を撮る音までが響く。


なにかのイベント事だとでも思っているのか、






途端に賑わう道端で抱きしめられて、

好きなんてささやかれれば…









「…っ〜、」


「ふふ、泣かないでください。Aさん、」









更に泣いちゃうじゃん。

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