大切な毎日 7

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大吾「流星、これ食べやすいで。１個食べてみ」


流星「……やだ」


大吾「嫌いな食べ物があるのはええけど、ひと口も食べんでごちそうさまは許しません。トマト食べるまで席から立ったあかんで」


流星「〜〜っぱぱのおに！！」


大吾「なんとでも言い。駿、お茶入れたげような〜」


その後もぎゃーぎゃー騒いでる流星を一旦無視して、駿のコップがもう空っぽやったからお茶を取りに台所に移動した。

そら、俺やって嫌いなもん無理やり食べさせたないけどさぁ…流星ももう4年生やし、いつまでもこのままじゃあかんやん？
このままずーっと好き嫌い続けて、大人になってから苦労すんのは流星やしな。
トマトって、色んな場面で出て来やすいし…。


流星がちょっとでも好き嫌いを克服できるように、ここは心を鬼にした。







【流星side】



パパのばか！
トマトは出さんといてっていつも言ってんのに！

おれはトマトが嫌いなんやけど、「どれだけ嫌いなものでもひと口は絶対食べなさい」って、昔っからパパに厳しく言われてる。
パパやってトマトどころか野菜全般苦手やし、パパもひと口も食べられへん〜とかならこっちも食べなくて済むんやけど…パパはちゃんと頑張って食べてるから、何も言い返せんし。


朝からトマトなんか食べたないのに〜！
和くんも、ほんま余計なことしてくれたわって感じ。


駿佑「りゅうせえくん、食べへんのー？」


流星「…やって…嫌いなんやもん…」


駿が、トマト頬張りながらおれに話しかけてきた。
『駿はトマト食べれるんやで！』って言いたげな目がキラキラしとる。


駿佑「駿な、トマト食べれんねん！もういちねんせーのお兄さんやから！」


ほら、やっぱ自慢してきた。
けど、お兄さんらしくないことしてんのもおれは知ってんで？


流星「えー？この前、味噌汁のきのこポイッてしてパパにお尻ペンペンされとったくせに？」


駿佑「！？ちゃ、っそれは…！」


この前言うても、だいぶ前やけど。
駿はきのこが嫌いなんやけど、パパにひと口食べなさい言われてそん時丁度機嫌が悪かった駿は反抗して。箸で摘んで、ポイってテーブルの上に投げてん。
そんなん勿論パパはカンカンで、駿はギャンギャン泣くまでお尻叩かれてた。

でも、そらそうやんな。
やって、パパの目の前でそんなんしたら絶対お尻やって赤ちゃんでも分かるレベルやん！
駿は何も考えずにそういうことするから、まだまだお子ちゃまなんよなぁ。

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