大切な毎日 7

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駿佑｢ほら、パパと一緒にゴミ捨て行く？｣


長時間外に出るのはまだ無理やけど、気分転換がてら一緒にゴミ捨て行こうと提案する。


謙杜｢い” がへ ん”ッッ！！っ｣


駿佑｢1人でお留守番するん？｣


謙杜｢わぁぁぁぁぁぁあぁんっっ｣


床に顔伏せて、足バタバタさせてずっと泣いとる。

落ち着かせるためにも、ちょっと1人にした方がええかもな。
リビングはクーラー効いてるし、家からマンション下のゴミ捨て場まで往復で3分くらいやし大丈夫やろ。何より、今までも何回かごみ捨ての間の留守番は経験してるし。


駿佑｢ほんとに行かんの？｣


謙杜｢いがへん”〜！っうえぇえぇえんっぱぱひとりでい”っで！！｣


駿佑｢はいはい…すぐ帰ってくるからな、ええ子にしてるんやで｣


好きなタイミングで飲みって意味を込めて、謙杜の近くに紙パックのりんごジュースを置く。

ゴミ捨てから戻ってくるまでに少しでも落ち着いてたらええんやけど…今日は時間かかりそうかなぁ。
後でアイスでも出したるか、なんて謙杜のご機嫌取りの仕方を考えて、家を出た。




＿＿＿＿＿＿




駿佑｢あぁっつ〜…やばいなこれ…｣


ゴミ捨てに行って、外に出た時間はたった５分程度やのに、汗が滝のように溢れてくる。
これ、ほんまに危ないかもな…今日はベランダでも危険かもしれん。


駿佑｢謙杜〜？一緒にアイス食べよ〜｣


リビング覗いたら、さっきまでおったはずの謙杜が姿が消えとる。
けどりんごジュースはそのまんまやし、床には謙杜の涙の形跡だけが残ってる。


駿佑｢謙杜どこおるんー？｣


和室にも、トイレにも、寝室にも、どこにもおらへん。

え、なんで？どこおるん？
まさか、外出た？なんて想像して、一気に冷や汗が出てくる。けど、俺が帰ってきた時も鍵しまってたし流石にそれはないよな…。


駿佑｢謙杜、謙杜！？｣


探し回ってたら、ベランダの方から“ガタンッ”て物音が聞こえてきた。
え、めちゃくちゃ嫌な予感すんねんけど…


焦ってベランダ窓開けたら、そこには物置から一生懸命ミニプールを引っ張り出してる謙杜の姿。


駿佑｢…何してるん？｣


謙杜｢っっ！？｣


急いで振り返った謙杜のおでこは、暑さでもう汗ダラダラやった。
俺の顔見た瞬間、一気に顔が青ざめてる。


謙杜｢ぁ、っう…｣


駿佑｢取り敢えず中入り｣


このまま外で話して、暑すぎて具合悪くなったら元も子も無いし。
謙杜を中に入れて、タオルで汗拭きながら目ぇ合わせた。

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