どうも、悪女の友達です。[歌い手]

１話　過激派 ページ3

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私が通う高校は令嬢や子息などが通う金持ち学校だ。



この学校には王子様と呼ばれる男子生徒が9人いる。



彼らはスタイル良し、顔良しの二拍子であるため「王子様」と生徒たちから呼ばれている。


彼らを王子様と呼ぶ少女たちの中には過激派も存在する。その過激派のリーダー的ポジションなのが私の友人である来栖蘭湖(くるすらんこ)だ。


彼女がどれだけ過激か、今の状況と共にお伝えしよう。


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蘭湖は空き教室におどおどした女の子を連れてくるなり、平手打ちをかました。


女の子は叩かれた右頬を手で押さえ、この世の終わりかのような表情で床を見つめている。そりゃそうだ。蘭湖の後ろに控えている数人の少女のうちの一人が、自分の頬を強く叩いた人物に鋏(はさみ)差し出しているのだから。


蘭湖は鋏を受け取ると、女の子の長い黒髪を一束取りニコリと可愛らしい笑みを浮かべた。




「私、優しいから忠告してあげましたわよね？王子様(かれら)に近づかないでって。」



浮かべていた美しい笑みは一瞬のうちにしのうちにして消え、女の子の髪を二枚の刃で挟んだ。



「貴方が悪いんですからね。」



― チョキ ―



空き教室には鋏が髪の毛をリズムよく切る音と、数名の少女たちのクスクスという笑い声が聞こえる。



女の嫉妬というのは怖いものだ。

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