No.65 ページ31
目の前には目をぎらつかせた守破さんが立っています。
その手には靱やかな大太刀があり、守破さん自身の闘志を映したように鋭い光を宿していました。
凡庸な夜の教室には似つかわしくない光景ですが、生憎そこを深く考えるほど、今は現実逃避出来ません。
何故？それは勿論、これから戦うからですよ。
みなさんこんばんは、神守 Aです。
気付いたら夜で、既に戦いのステージに立っていました。もうすでに帰りたいです！
＿＿管制者の戦い。
それは、ある一室の教室を貸し切って行われます。
普通に机が並んだ教室は、一見普通に見えますが、実はとあるギミックが仕掛けられています。
ギミックが施されているのは、扉です。
この教室の扉は開きません。
しかし、管制者の戦いの勝利方法は、「教室を出ること」です。
では力づくで開けるのか、と言うと、そうではありません。
というか魔改造が施されているため開きません。
この教室、どういう原理か分かりませんが、生きるものを感知しているらしいです。
そして、その「生きるもの」が「二人」では無くなれば、扉の鍵は開くのだそうです。
つまり、本当に殺しあえ、ということです。
チェルベッロのお姉さん達いわく、
「管制者は本来一人のもの。偽物は必要ありません。」
とのこと。
……暴論が過ぎませんかねえ！！
勿論、沢田くんは悲鳴を上げてこちらを心配そうに見てくれました。優しさが有難いのです。
大丈夫だ、と言う意味を込めて微笑みを返しはしましたが……どうしましょう。
守破さんを殺す気はありません。
というか、誰も殺す勇気なんてないのです。
できるだけ穏便に、済ませたいのですが。
「守破リリスさま」
「何よ」
「今なら間に合いますが。
辞退する気は？引き分けにして終わりにするのが最善策かと思いますが」
「ッ馬鹿にしてんの！？ふざけないで！！絶対殺してやるんだから！！！」
……このような具合で、とてもではないですが平穏無事とは行かない気がします。
腹を括って、やるしか、ないですよね。
試合の開始をアナウンスするチェルベッロのお姉さんの声をどこか遠くに感じながら、目の前に対峙する守破さんを見つめました。
「それでは、管制者の戦い、開始してください」
そうして。
けたたましい音と、チェルベッロのお姉さんの声を皮切りに。
戦いの火蓋は、落とされました。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 562人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミドリ(プロフ) - ミックスさん» コメントありがとうございます！不定期更新ですが見ていただけて嬉しいです！今後も夢主ちゃんの行動を見守っていただければ嬉しいです(＊´ｖ｀) (2019年6月22日 23時) (
レス) id: d5bbc44389 (このIDを非表示/違反報告)
ミックス - わーい！更新されてるぅ！そして安定の夢主ちゃんの可愛さ！！最高だぜぇ！ (2019年6月20日 20時) (レス) id: 5256b9caf1 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - 楪実さん» コメントありがとうございます！待っていてくださって本当に嬉しいです……！応援ありがとうございます、励みになります。これからもがんばります(*^^*) (2019年6月11日 10時) (レス) id: d5bbc44389 (このIDを非表示/違反報告)
楪実(プロフ) - 新しいお話読めて嬉しいです！待ってました！！面白い…先の展開も楽しみです。いくらでも待てますんで作者さんのペースで頑張ってください。応援してます！o(^-^)o (2019年6月10日 23時) (レス) id: a1f8b54667 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - ミックスさん» コメントありがとうございます！更新停滞してごめんなさい……！がんばります(*^^*) (2019年6月9日 21時) (レス) id: d5bbc44389 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミドリ | 作成日時：2019年2月12日 17時
