信じる ページ24
〜A☆Side〜
淡島さんに言われた部屋の前。
その部屋の中から、ざわざわと声がする。
あ「････」
すぅっと大きく深呼吸をして、
私はその部屋の扉に手を伸ばす。
――でも
隊員1「なぁ、聞いたか? 昨日、特務に１人入隊したらしいぞ」
隊員2「え、マジで!? どんな奴?」
隊員1「詳しくは知らないけど････」
隊員3「俺、剣も扱えない奴って聞いたぞ」
隊員1「はぁ!?」
隊員2「そんな奴、役に立つのかよ! しかも特務だろ」
隊員1「剣が扱えないって、前代未聞じゃねぇか」
はっきりと、聞こえてしまった声に
扉に伸ばしかけていた手が下がる。
剣どころか、武器の扱いすら知らない。
唯一ある自分の力さえ――まともに扱えない。
そんな私は――確かに“役立たず”だ。
ここにいても、きっと足手まといに――
――『貴方の力が必要です』
あ「････!」
そうだ。
自分で、決意したばかりじゃない。
この場所で、生きていくって
自分の力と向き合うって
――信じるって
隊員4「特務って戦闘部隊だろ」
隊員5「そう。戦闘能力に優れた奴らで編成されたんだっけ」
隊員6「なのに一体どういうことだよ」
隊員7「････何考えてんのかわかんねぇな、室長は」
隊員8「まぁ、特務隊がうちの隊に迷惑かけなきゃいいけど」
隊員1「ま、どうせ特務は――捨て駒だから」
聞こえた言葉は、知らないものばかりだけど。
けど――いい言葉じゃないのはわかった。
だからこれ以上、聞きたくなかった。
隊員2「どうせ新人も、死んでも惜しくないひ弱な男だろうよ」
――“死んでも惜しくない”
その言葉が、深く突き刺さった。
思わず、ふらりと足が後ろに下がる。
それと同時に
私の背中が――とんっ、と何かに触れた。
あ「っ････!?」
驚いて視線を向けると
――伏見さんが立っていた。
伏見「チッ････」
ものすごく――怖い顔をして。
その後ろには、
――特務隊の人達がいた。
伏見さんは無言で私の横をすり抜けて、
バンッ!と強く目の前の扉を開けた。
そしてそのまま１人、中に入って行く。
あ「････」
私の横を通り過ぎる瞬間。
伏見さんは私に視線を向けた。
その強い眼差しに――
――『怖がらなくていい』
――『不安にならなくていい』
――『もう――怯えなくていい』
また、そう言われた気がした。
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アクア(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます! その嬉しいお言葉が、頑張れる源です!(。-`ω-) (2016年3月12日 0時) (
レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
沙夜 - 楽しく読ませてもらっています。これからも更新頑張ってください!! (2016年3月6日 23時) (レス) id: 236ae9874e (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - ＊*感謝リクエスト募集終了*＊ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
アクア(プロフ) - 十六夜キツネさん» ありがとうございます!! これからも頑張ります(´ω｀*) (2016年1月24日 19時) (レス) id: 73c7efff3b (このIDを非表示/違反報告)
十六夜キツネ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております!お気に入り登録者100人突破おめでとうございます!これからも応援していますヽ(´∀‘｡)ﾉ (2016年1月19日 10時) (レス) id: cee5abaccc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクア | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/furanandberulove/entrylist.html
作成日時：2016年1月1日 0時
