【64】花金 ページ16
翌日の朝食の席で、ハーマイオニーに今日の時間割を聞いて、1・2時間目が闇の魔術に対する防衛術だと知ると、Aはそれ以降の時間割を聞き出さなかった。
朝早く──Aにとっては早いが他の人にとっては普通だ──起きるのも、起きがけの朝食もすこしだけ慣れたAは、くぴくぴと魔女かぼちゃジュースを飲んだ。
｢1・2時間目だけ受けて他は受けない気だな？｣
ロンが恨めしそうに問い詰めた。
ハーマイオニーはロンをたしなめながらAに話しかけた。
｢まあ昨日は1・2時間目以外は全部受けたし、それに夜には補習もあったから今日はいいんじゃない？立派な進歩よ｣
ハーマイオニーはAに甘いんだよ、とロンはぷりぷりしてオートミールを口に突っ込んだ。
今や闇の魔術に対する防衛術の授業に出るのは、Aにとって容易くなっていた。
もっとも、通常ならば授業を受けるのに覚悟などは必要ないのだが、Aは別だった。
好奇の眼差しでAを観察する者や、Aについてひそひそ話する者はもはや誰もいなかった。
｢やあ、全員揃ったね｣
ルーピンの穏やかな声が聞こえた。
前回の授業と同様、またちらりと、ルーピンはAを一瞥した気がした。
一昨日に話したばかりだったが、随分と久し振りに感じた。
ルーピンの授業ははずれがない。
今日も終始愉快だった。
次の授業は魔法薬学なため、遅れないようにせかせかと地下牢教室に向かう生徒の中で、Aは一人、一仕事終えたかのようなのびをみせた。
三人に別れを告げた。
さあてせっかくの金曜だ。何をしようかなあ、とうきうきしながら教室を出ようとすると、
｢その様子だと、このあとの授業には出ないみたいだね｣
Aは、ぎくり、と身体を強ばらせた。
振り向くと、笑顔のルーピンが立っていた。
｢そうだね、何も予定がないんだったら──もっとも、授業が予定の内に入ると思うのだけれど──わたしの部屋でお茶をしていかないかい？｣
思ってもいない申し出だったので、Aは快諾した。
聞きたいことがあったのだ。
ルーピンたちの学生時代の話だ。
スネイプが話したがらなかったので、余計に気になっていたため、さっきよりもうきうきしてルーピンの部屋に入っていった。
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ココ - とても面白かったです(≧〜≦)) (2018年12月8日 17時) (
レス) id: b9c23439f9 (このIDを非表示/違反報告)
朝比奈(プロフ) - とても面白いです^_^更新楽しみにしてます^_^ (2018年5月24日 17時) (レス) id: ebaf376ead (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - 霧崎さん» 恐るべし、セブルス・スネイプ…… (2018年2月28日 6時) (レス) id: 0d387c6cdc (このIDを非表示/違反報告)
霧崎(プロフ) - 花吹雪さん» セブルス・スネイプだから許される奇行ですね…… (2018年2月26日 23時) (レス) id: 6ee8c035df (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - 霧崎さん» 確かに……笑自分の教師がそんなことしてたら普通に引くわ笑 (2018年2月26日 22時) (レス) id: 0d387c6cdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霧崎 | 作成日時：2018年2月19日 20時
